2020年ノールーズ

 

世界中のバハイの皆様へ

 

愛される友らよ

 

1.  現状を鑑み、レズワンを待たずして、この手紙を書いています。十分ご周知の通り、ここ数か月の間に、危惧の念を抱く世界は、急速に進展し、多くの国の人々の健康に危害を加える危機と苦戦しています。それが社会にもたらす結果については、予想もできない状況です。私たちと同様に、皆さんも、人類の安寧、特に、もっとも弱い状態にある人たちに関して、大変心配していることでしょう。社会の集合的な力が、国際的な場面から草の根レベルに至るまで、その行動における和合に依存することが、ここまで明白になった状況はまれです。すべての人の健康と安寧を守るために、あなた方が不可欠な努力をしていることを、私たち知っています。

2.  この状況は、必然的に、多くの場所において、神の大業の行政機構にも影響を及ぼします。どのケースにおいても、関連する全国精神行政会が、取られる適切な方策について助言するでしょう。ある国では、これは全国年次大会の中止を意味し、その場合、他の方法で全国精神行政会選出の方法が講じられるでしょう。また場合によっては、同じような措置が、地方精神行政会の選挙でも取られる必要があるかもしれません。しかし、こういった処置さえも実行不可能な場合、来たる行政年度では、現行の地方精神行政会または全国精神行政会のメンバーが引き続き役職を務めることは許可されます。当然、そのようなステップを取ろうと検討する全国精神行政会は、早い段階で大陸顧問の助言を求めるでしょう。

3.  こういった危機が過去に起きた時、アブドル・バハは、次のような助言の言葉を発されました:「試練と苦難の嵐が世界を覆い、恐怖と震撼が地球を襲ったこのような日、汝らは、輝かしい顔と眼差しを持って確固不動と堅信の地平線上に昇らなくてはならない。神の御心がかなえば、恐れと狼狽という暗黒が完全に消し去られ、確信の光が明白な地平線上に現れ、燦然と輝かんがために」。世界は、信仰が放つ精神の力と希望とをますますと必要としています。敬愛する友らよ、皆さんは、このような時こそ必要とされる属性を魂の集団の中に育むという仕事に長い間従事してきました。つまり、和合と同胞愛の精神、知識と理解、礼拝の共有と共同奉仕です。まことに、活動が制限されてしまうような状況下にあっても、こういった属性を強化する努力がいかに、共同体をとりわけ弾力性のあるものとなしたかを見て、私たちはとても心を打たれています。新しい境遇に適合しなければならなくても、信者らは、創造的な方法を用いて、自分たちの間に、そして知っている人たちの間に、友情の絆を強め、平穏と自信と神への信頼、そして精神的な意識といった特質を育むことに努めてきました。その結果生じた、高められた会話は、遠隔のものであれ、直接会ってのものであれ、多くの人にとって慰めと勇気の源となっています。多くの魂が困惑し、狼狽しているこの時、あなた方のそのような努力は、貴重な奉仕となります。現状がいかに困難で、場所によっては忍耐力の限界にどれだけ近づいていても、人類は必ずや、最終的にはこの苦難を乗り越えます。そして、乗り越えた後には、人類の一体性と相互依存性について、より深い洞察と理解とを得ることとなります。

4.  今は、過去1年にバハイ世界が達成した事柄について詳細に述べる時ではありません。また、世界中でますますと増え続ける共同体づくりの活動や成長プログラムを強化する努力における驚異的な進歩について語る時でもありません。こういった活動は、状況が許すところではどこでも、熱心に続けられています。しかし、今はこれだけ述べておきます。つまり、現行計画の4年目が終わろうとするこの時点で、疲れを知らぬ大業の支持者たちは、バハオラの大業を、史上最も強力な状態にまで引き上げました。あなた方がなした、あるいは今もなしているすべてのことは、地球的なバハイ共同体を、「聖なる計画」の展開における次の段階に準備させているのです。

5.  今、私たちの思いと祈りは、神の全ての友らと、友らと共に住むすべての人たちの健康と安寧に焦点が置かれています。また、全能者があなた方に確信と精力と頑強な精神とを授けてくださるよう、心から祈ります。あなた方の心が、あなたたちの属する共同体の必要とすること、あなた方の住む社会の状態、そしてあなた方が皆その姉妹兄弟であるところの人類家族全体の安寧に常に向けられますように。そして、祈り以外に取れる行動がないと思われる、その静寂の時間には、あなた方は、私たちの嘆願に加えて、苦しんでいる人たちの救済のために祈ってください。全人生を他者の幸福のために捧げられたアブドル・バハの次の言葉をここに記します:

おお、供給者である御方よ。これらの高貴な友らが、あなたのご意向に添うことができますよう援助し、彼らが、見知らぬ者の幸せと友の幸せの両方を願うようなし給え。彼らを永遠に続く世界に招き入れ、天なる御恵(みめぐ)みの分け前を与え給え。彼らが心から神のものとなり、真のバハイとなるようなし給え。外見上の見せかけから彼らを救い、真理に確固たるものとなし給え。彼らをして御国(みくに)の御しるしや象徴となし、この下界(げかい)の地平線上に輝く明るい星となし給え。また、人類の慰めや安らぎとなし、世界平和のための(しもべ)となし給え。