注:この文書は校閲を受けていない非正式の訳です。暫定版としてお使いください。ただし、暫定版と明記してお祈りの会や学習等に使用できます。Note: This is a provisional translation, not officially reviewed or approved by the National Spiritual Assembly. However it may be used for devotional gatherings and other similar purposes while indicating clearly these are provisional translations.

 

ローへ・ヒクマット

(英知の書簡)

 

 この書簡は、アガ・ムハンマド(”Memorials of the Faithful” 1章:ナビル・アクバル参照のこと)宛てのものである。アガ・ムハンマドはガイン市出身の際立った信者で、その名をナビル・アクバルという。ガインのもう一人の著名な信者ムラ・ムハンマド・アリの姓はナビル・ガニ(”Memorials of the Faithful” 17章:ガインのナビル参照のこと)である。アブジャド表記で「ムハンマド」は「ナビル」と同じ数的価値を持つ。

 

 これは慈悲深き御方が発言の王国より下し給うた書簡である。実にこれは、創造界に住む者らへの生命の息吹である。あらゆる世界の主に賛美あれ!この書簡に彼の主、神の御名を賛美する者、重要な書簡にナビルと名付けられた彼のことが述べられている。

 おお、ムハンマドよ!栄光の領土から進み出て、Za‘farán1 の地に伸びる聖なる木から大声で叫ぶ御声に耳を傾けよ:誠に、全知者、全賢者なる我の他に神なし。汝、存在の世界の木々にとって慈悲深き御方の微風のごとくなり、正義の御方、すべてに精通し給う御方、主の御名の力を通してそれらの成長を促進せよ。我は汝が人々への合図として仕えるものに通じることを望む、それにより彼らは今自分たちの間にある事柄を脇へ置き、誠実なるものの主、神へ顔を向けることができるように。

 正義の顔が塵で汚されている日々、不信の炎が高く燃え上がっており、知恵の衣が引き裂かれている日々、平穏と忠実が消え去り、試練と苦難が深刻なものとなった日々、聖約が破られ、結びが切断された日々、誰も明暗を見分ける方法、誤りと導きを区別する方法を知らない日々、我はこれらの日々に人類に勧告する。

 おお、世界の人々よ!すべての邪なるものを捨て、良きものにしっかりとつかまれ。万人にとって輝かしき模範となり、人々の間において神の美徳を真に思い出させる者となるよう、努めよ。わが大業に奉仕するために立ち上がる者は、わが英知を現し、地上から無知を追い払うためにあらゆる努力をなすべきである。協議と思考においては一致和合せよ。毎朝が前夜より優れ、毎日を前日よりも豊かとなるようにせよ。人間の価値は奉仕や美徳にあるのであり、富や財宝を見せびらかすことにはない。汝の言葉が虚しい空想と世俗的な欲望から清められ、汝の行動が狡猾や疑惑から浄化されるよう注意を払え。汝の貴重な人生という富を、邪悪で堕落した執着で浪費することなく、また汝の努力を自己利益の促進に費やすことなかれ。富める時には寛大であり、損失にあっては忍耐せよ。逆境の後には成功が続き、喜びが悲哀の後を追う。怠慢や怠惰から身を守り、老若や身分の上下にかかわりなく、人類すべての益になるものにすがれ。人々の間に不和という毒麦の種を蒔いたり、純粋で輝かしき心に疑いという棘を植え付けたりせぬよう用心せよ。

おお、主に愛されし者らよ!澄み切った愛の小川を汚したり、芳しい友情の香りを消したりするな。主の廉直性にかけて誓う。汝らは、片意地や憎悪を示すためにではなく、互いに愛を示し合うために創造された。自己愛ではなく、同胞への愛に誇りを持て。自国への愛ではなく、全人類への愛を栄誉とせよ。目を清らかにし、手を忠実にし、舌を誠実にし、心を啓発させよ。バハの間における学識ある者の身分を卑しめるな。また汝らの間で正義をもって治める支配者の地位を見くびるな。正義の軍隊に信頼を置き、英知の鎧を身につけよ。また、許しと慈悲、そして、神の寵愛を受ける者の心に喜びをもたらすものをもって自身の飾りとせよ。

わが生命にかけて!汝らの苦悩はを悲しみに投げ込んだ。世界の子らや彼らのなすいかなることにも煩わされることなく、汝らの視線を神との決して終わることのない支配に据えよ。誠に、は全人類にとって歓喜の源たるものを思い出すよう呼びかけている。聖なる啓示源泉によって提供された発言の盃から至福の喜びの渇水を飲め--はこの巨大な要塞の中で汝らについて述べられた。雄弁と英知をもって真理の言葉を確立し、地上から偽りを消散させるよう、力の限りを尽くして努めよ。神聖なる知識の曙はかくのごとく、この輝かしい地平線から汝らを指導せん。

  おお、汝ら、わが名を語る者らよ!人民と、彼らが我の日々になしたことについて熟考せよ。我は地上の全住民を圧倒する支配者の一人に明示し、我が神の証、彼の証拠、彼の栄光、彼の威厳を示すことができるように、そうして最も善意ようにしたいだけで、我をこの時代の学識者たちと会わせるよう求めた。しかしながら、彼は正義と公正の都市の同居人たちを悲しませることをした。そこで彼と我の間に審判が下された。誠に汝らの主は制定者、すべてに精通し給う御方におわす。汝らが見ているそのような状況、その翼がくだらない思いつきや痛烈な憎悪の石に叩きつぶされ、頑強な石材で建てられた牢獄に投げ込まれているとき、天界の鳥はどうして聖なる神秘の大気圏に舞い上がれようか。神の正義にかけて!人々は重大な不正義を犯した。

 創造の始まりに関する汝らの断言については、人々の考えや意見の相違のために概念が異なる問題である。もし汝らがそれはかつて存在した、または存在し続けると主張するなら、それは真理である;またもし汝らがそれは聖なる経典で述べられているものと同じ概念であると断言するなら、それについて疑う余地はないのである。何故なら、それは世界の主、神によって明かされているからである。実に、彼は隠されたる財宝である。これは決して記述することはできず、また暗示することさえできない地位である。神は「我は我自身を知らせたいと願った」の地位におわす。そして、彼の創造物は始めのない始めから、最初とみなされない最初に先行し、いかなる学識者にも不可解な大業に源を発することとは別に、彼の庇護のもとに存在し続ける。

 現存しているものは以前に存在したが、今日見るような形態ではなかった。存在の世界は活動的な力とその受けてとなるものとの相互作用から生じる熱を通して生まれた。これら二つは同じでありながら異なる。このように偉大なる告知は汝らにこの栄光ある構成を知らせる。発生的影響を伝えることやその刺激を受けることは実は神の、抗しがたい御言葉を通して想像される。その言葉は全創造の源であり、一方、彼の言葉以外はすべて創造物であり、その結果でしかない。誠に汝らの主は解釈者、全てに賢き御方なり。

 さらに、神彼の栄光に賛美あれの御言葉は高貴にして、感覚が知覚できることをはるかに超えたものである。何故なら、それはいかなる所有物、資産からも聖別されているからである。それは既知の要素の限界を超え、本質的で認識されている全物質を上回る。それはなんの音節や音声もなく現され、それは全創造物に浸透する神の命令に他ならない。それは存在の世界から差し控えられたことはない。それは神の、すべてに浸透する恩寵であり、すべての恩寵はそこから発する。それは、これまでもこれからも、あらゆるものをはるかに超える存在物である。

 不信心者らが、危難の中の救助者、自存し給う御方なる神に敵対することを可能にするようなことを聞くためにその耳を我に傾けている限り、我はこの課題について詳述したくはない。また、彼らは天上の光輝の源によって解明されたことから知識と知恵の神秘を会得できないため、抗議に立ち上がり騒ぎ立てる。しかし、彼らが異議を唱えていることは、解釈者による説明に対してでも、また見えないものを知る御方、唯一真の神が伝え給うた真理に対してでもなく、自分たちの理解したことに対するものであるということは確かである。彼らの異議はすべて、彼ら自身に向けられる。そして我は汝らの生命にかけて誓う、彼らには理解が欠けていると。

 あらゆることは起源が必要であり、すべての建物は建造者がいる。誠に、神の言葉はこの偶発的な世界---日の老いたるものの輝きに飾られ、しかもいつの時代においても更新され、再生される世界---に先んじた原因である。この崇高な構造を立ち上げた御方なる知恵の神に計り知れぬほど高く称賛される。

 世界を熟視し、それについてしばし熟考せよ。それは汝らの目前に自身の本を明らかにし、すべてに精通し給う御方、造形者、汝らの主のペンがそこに記したことを現した。それは汝らにそこにあることを知らせ、汝らをいかなる雄弁な解釈者にも頼らせることがないほどに明白な説明を与えるであろう。

 言挙げよ:この実体の本質は創造者、造り主、わが名の権化である。その顕現は様々な原因によって多様化され、この多様性に識別力ある人々への印がある。自然は神の御意志であり、この偶発的世界における表現である。それはすべてに賢き御方、定め給う御方によって制定された摂理の施与である。もし誰かが、これは存在の世界に現された神の御意志であるということを確信したなら、誰もこの断言を疑いはしないであろう。これは真に学識ある者さえも把握しきれないほどの力を授けられている。確かに、洞察力ある者はわが御名、創造主のまばゆいばかりの光輝以外のいかなるものの中にも見ることはできない。言挙げよ; これは衰退を知らない存在であり、自然そのものはその現れ、その抵抗し難い証拠、宇宙を包み込んだ輝やかしい栄光の前では当惑している。

 汝らの視線を、以前の、あるいはもっと最近の時代に向けることは汝らにとってふさわしいことである。この時代について述べ、そこに見出だすものを賛美せよ。それは実際、万人に十分である。実に、そのようなものについて説明での解釈や論議は精神を冷たくする。真の信者たちの心を燃え立たせ、彼らの身体を飛翔させるほどに語ることは汝の義務である。

 今日、人間の再生を固く信じ、最も賞賛されるべき御方、神は最高の支配者であり、この新しい創造に絶対的権威を振るう御方であるということを完全に意識する者は誰であれ、誠に、そのような者はこの最大の啓示で洞察力を授けられた者らとみなされよう。このことについては眼識ある信者ら皆の証言するところである。

 汝、太古の神秘に気づき、誰にも知られていないことを知ることができるように、最大名の力を通して存在の世界の上にある高みを歩め。誠に、主は援護者、全知者、全てに精通し給う御方なり。汝、創造物全体の中で脈打つ、脈動する動脈のごとくあれ、さればその動きによって生じた熱を通してためらう者らの心を奮い立たせるものが現れるやもしれぬ。

 我が光の無数のベールの陰に隠されていた時、汝は我と対話し、わが知恵の天上の発光体たちとわが発言の大洋の大波たちを目撃した。誠に汝の主は誠実で、忠実におわす。彼の主、慈悲深き御方、全賢者の日々にこの大洋の惜しみない流出に達した彼に対する祝福はなんと素晴らしいものよ。

 我がイラク滞在中、マジドという名の家に住んでいたとき、創造の神秘とその起源、頂点、大義を汝のために明確に示した。しかしながら、我の出発以来、我はこの主張を我自身に限定した:「誠に、常に許し給う御方、慈悲深き御方なる我の他に神はなし。」

 汝、藪を燃え上がらせる発言と、そこから立ち上る「誠に、全能者、何者にも拘束されぬ御方なる我の他に神なし」という呼びかけをもって神の大業を教えよ。言挙げよ:人間の発言は本質的に影響力を及ぼすことを目指し、中庸を要する。影響については、それは洗練を条件とし、次いで離脱して純粋な心に左右される。中庸については、聖なる書や書簡に述べられているように気配りと知恵を兼ね備えるべきである。聖なる書の神聖なる深みに収められている意図された意味を理解できるように、すべての恩寵の源である汝の主の御心の天上からほとばしり出たことについて熟考せよ。

 神を認めず、自然そのものに固執する者らは誠に知識と知恵を失っている。彼らは実に遠く彷徨う者らである。彼らは堂々たる頂点に達し損ね、究極の目的に達しなかった;その結果、彼らの目は閉じられ、考えは異なるが、一方、彼らの指導者らは神と神の無敵の主権を信じていた。これについては汝の主、危難の中の御救い、御自力にて存在し給う御方が証人である。

 東方の人々の目が西方の芸術と不思議に魅了された時、彼らは原因の中の原因である御方、その維持者を忘れ、物質的原因の荒野で混乱して徘徊した。一方、知恵の源と泉であるような人々はそれらの原因の背後にある推進力やそれらの創造主、起源となる御方を決して否定しなかった。汝の主はご存知で、ほとんどの人は知らない。

 さて、我は諸々の名の主、神のためにこの書簡で賢人たち2についていくつかの説明をする義務を自分に設定した。それによりその人々の目は開かれ、彼は実際に造り主、全能者、創造主、創始者、すべてを知る御方、全知者であるということをしっかりと確信するようになるかもしれない。

 この時代の学識者たちが哲学、芸術、工芸に高い資格を持つことは認めるが、もし識別力ある目で観察するなら、その者は、この知識のほとんどは過去の賢人たちから得たものであるということを容易に理解するであろう。なぜなら哲学の基礎を敷き、その構造を築き、柱を強化したのは彼らだからである。このように、汝の主、日の老いたる者は汝に告げる。往時の賢人たちは彼らの知識を予言者たちから得たのである。それら予言者たちは聖なる哲学の解釈者たちであり、天の神秘の啓示者たちであるから。人々は彼らの発言の澄みきった活水を飲みほし、一方他の者たちはおりで満足している。万人が各自の限度に応じて分け前に与る。誠に彼は公平なる御方、賢き御方なり。

 哲学で名を上げたエンペドクレスはダビデと同時代の人であり、ピタゴラスはダビデの息子ソロモンの時代の人で、予言者の宝庫から英知を取得した。天界の囁き声を聞き、天使たちの地位に達したと主張したのは彼である。実に、汝の主は、お気に召すままにあらゆることをはっきりと示し給う。誠に、彼は賢き御方、すべてを勢力下におき給う御方である。

 哲学の真髄は予言者たちから発する。その内的意味や神秘に関して人々が意見を異にするのは彼らの見解や思考の相違が原因である。我は喜んで次のことを汝に詳述しよう:昔、予言者らの一人は全能なる主が彼に授けられた示唆を彼の民に伝えた。実に、汝の主は鼓舞し給う御方、慈悲深き御方、高遠なる御方におわす。知恵と雄弁の泉が彼の発言の水源から涌き出で、聖なる知識のワインが彼の敷居を求める者らを陶酔させた時、彼は叫んだ:「見よ!すべては精霊で満たされている。」 民の中にはこの声明に固執し、自身の空想によって動かされ、精霊が文字通りに人体に浸透、あるいは入り込むという考えを抱いた者がいて、長々とした解釈を通してこの概念を正当化する証拠を提出した;そして人々の群が彼の足跡を辿った。ここで彼らの名を述べたり、それについて汝に詳しく説明したりすることは無駄であり、主題からそれることになろう。誠に、汝の主はすべてに賢く、すべてを知る御方である。また、汝の主、慈悲深き御方、最も寛大なる御方の聖句の啓示者たる彼の弁舌の鍵をもって開封された選り抜きの美酒を相伴した者もいた。

 誠に、哲学者たちは日の老いたる者を否定しはしなかった。彼らのほとんどは、彼らの何人かが証言しているように、彼の神秘を推測し損なったことを遺憾に思いつつ去ったのである。誠に汝の主は忠告者、すべてに精通し給う御方である。

 医師・ヒポクラテスについて考えてみよ。彼は神を信じ、神の主権を認めた傑出した哲学者の一人であった。彼の後、実に賢く、堪能で廉直なソクラテスが現れた。彼は克己を実践し、利己的な欲求への欲望を抑制し、物質的快楽に背を向けた。彼は山に退き、洞窟に住んだ。彼は人々に偶像崇拝を思いとどまらせ、無知な者が彼に反対して立ち上がるほど、憐れみ深き主、神の道を彼らに説いた。彼らは彼を捕らえ、投獄して死に至らしめた。このように、このすばやく動くペンは汝に話す。この傑出した者が哲学に浸透させたビジョンはいかなるものか!彼は全哲学者の中で最も卓越した者であり、非常に知恵に精通していた。我は彼がこの分野の英雄の一人であり、このことに献身した傑出したチャンピオンであると証言する。彼は、現在人々の間にある科学と、彼らの思考力から隠されている科学とに深い知識を持っていた。我が思うに、彼は最も偉大なる海が輝きを発する、生命を与える水に満たされた時、その一回分を飲んだのである。彼は、事物の中の特有で、柔軟な、浸透する性質を、人間の精神を間近に見ながら認めた者であり、彼は事物の精錬された形の中にそれらの実質とは別個のこの性質を発見したのである。彼はこの重要な課題について意見を持った。もし汝が、この説明についてこの世代の世俗的な知恵者に尋ねたら、汝はそれを理解する彼らの能力を目撃するであろう。誠に、汝の主は真実を述べるが、大方の者は理解しない。

 ソクラテスの後、聖なるプラトンが現れた。彼はソクラテスの生徒で、彼の後継者として哲学科の会長を務めた。彼は神と、今までの、またこれからのすべてに浸透する神の印に対する自分の信仰を認めた。続いて、よく知られた知識人・アリストテレスが現れた。気体の力を発見したのは彼である。人民の指導者として突出し、彼らの間で秀でていたこれらの人々はみな、すべての科学の手綱を自身の支配下におく不滅の御方に対する彼らの信仰を認めた。

 我はまたバリヌスによって表明された祈願を汝のために述べよう。哲学の父によって提唱された理論に精通していたバリヌスは、彼の橄欖石の書簡で創造の神秘について伝えた。そうすることでこの明白な書簡で我が汝に解明したことについて誰もが完全に確信するようにと。公正と知識の手で掴むならば、彼らは万物を創造する生命の精神を理解するであろう。この大海で泳ぎ、彼の主、寛大なる御方、最も愛される御方を称揚する者への祝福は大なり。実際、聖なる啓示の微風は汝の主の聖句から発散している。その放散は聴力や視力、理解力、人間のあらゆる機能を奪われた者らを除いては誰もこの真理に異を唱える者はないほどである。誠に、汝の主はこのことを証言するが、人々は理解しない。

 この男はこう言った:「私はバリヌス、知恵者、奇跡の実行者、護符の生産者なり。」 彼は工芸や科学の普及において他の誰よりも優れ、謙虚さと嘆願の最も高尚な極みへ飛翔した。彼の述べたことに耳を傾け、すべてを所有し給う御方、最も高貴なる御方に懇願せよ:「私はわが主の見前に立って主の贈り物や恩寵を称揚し、彼が彼自身を賛美するそれをもって彼を賞賛する。それにより、私は私の言葉を認める人々にとって祝福と指導の源となれるように。」 さらに彼は言う:「おお、主よ!あなたは神におわし、あなたの他に神はなし。あなたは創造主におわし、あなた以外に創造主はなし。あなたの慈悲により私を助け、私を強め給え。私の心は恐怖にとらえられ、四肢は震え、理性を失い、考えることができなくなった。私に強さを授け、私の舌が知恵をもって発言できるようなし給え。」 なおも述べる:「実に、あなたは知者、賢者、力に満ち給う御方、憐れみ深き御方なり。」 創造の神秘について知らされ、秘術の書3に記された難解なことを認識できたのは賢明なるこの男であった。

 我は、精霊がわが心に染み込ませたことを公にすることの他にいかなることも述べる気はない。実に、知り給う御方、強大なる御方、危難の中の救助者、最も優れたる御方、すべてに賞賛され給う御方である彼の他に神はなし。わが命にかけて!この日、神々しい汝は、「誠に、比類なき御方、全てに精通する御方なる我をおいて神はなし」と言うこの主張以外はいかなることをも世界に宣言することを忌避する。

 汝を大事に思う愛のためでなければ、我は述べられたことについて一言も公にすることはなかった。この地位の価値を正しく認識し、汝の目のごとくにそれを保護し、心から感謝する者となれ。

 汝は、我が人々が魅せられている書物を読んだことも、彼らの間に現在通用している学問を身につけたこともないのを十分知っている。しかも、我が学識者や賢者4の言説を引用しようとすると、すぐに汝の主の面前に、世に表れた、また数々の聖なる書や経典に啓示されるすべてが書簡の形で表されるのである。こうして我は目で知覚したことを書に留めた。誠に彼の知識は天と地を包含する。

 これは目に見えぬペンがこれまで、そしてこれからのすべての知識を記述した書簡である。知識はわが驚くべき舌の他はだれも説明することができないのである。実際、それ自体である我の心は、神によって学識者の考えから浄化され、賢者の発言から聖別された。まさに、神の啓示以外、何も映し出されはしない。このことについては荘厳なる舌がこの明快な書で証言する。

 言挙げよ、おお、地上の人々よ!知恵へのいかなる言及も汝らをその源から締め出すことなきよう、またそれらの夜明けの地点から離すことなきよう注意せよ。汝らの心を汝の主、教育者、全知者に向けよ。

 我はすべての国土に分け前を、すべての機会に割り当て分を、すべての発表に指定された時を、そしてすべての状況に適切な所見を規定した。ギリシャについて考えて見よ。我は長期間そこを英知の座とした。しかし、指定された時がきた時その座は滅ぼされ、その舌は発言をやめ、その光はほの暗くなり、その旗は引き下げられた。誠に、汝らの主は与え、そして剥奪し給う御方、強大なる御方、力に満ち給う御方である。

 我はすべての国土に知識の発光体を据え、あらかじめ定められた時が来たとき、それは全知者、全賢者なる神によって定められたように、その地の地平線上に輝きを放つであろう。もしそれがわが意志ならば、我はすべての国に存在する、あるいは過去に存在したあらゆることを汝に述べることは十分可能である。実に、汝の主の知識は天と地に浸透する。

 さらに、人々は昔、現代の知識人が生産することができなかったものを生産していたということを知れ。我は汝に一人の知識人Múrṭusを思い出させる。彼は60マイルの距離に渡って音を伝える装置を発明した。彼以外の人たちもまた、この時代の誰も見たこともないものを発見した。まことに、汝の主はあらゆる時期に、彼の側の知恵の徴として彼のお好みのものを啓示し給う。実に、彼は最高の制定者、全賢者なり。

 真の哲学者は決して神や神の証拠を否定することはなく、むしろ神の栄光や、万物を庇護する圧倒的な威厳を認めるであろう。誠に、我は人類の最善の利益を促進するようなことを明らかにする知識あるこれらの人々を愛し、わが命令の力を通して彼らを助けた。我は確かにわが目的を達することができるのである。

 おお、わが愛する者らよ、神が、人類の間でその名「造形者」の解説者となるよう恩寵深くお選びになった学識あるわが僕らの真価を軽蔑することなきよう用心せよ。老若を問わず、誰もがそれから恩恵を受けられるような工芸や事業を発展させるために、最大限の努力をせよ。愚かにも、英知は人間のくだらない考えを発散させ、すべての者の主、神を否認すると想像している無知の者らを我は追放する;たとえ今日、そのような主張をする無思慮な者らのいくつかを耳にしたとしても。

 言挙げよ:英知の始まりやその起源は神が明白に示されたことは何であれ、それを認識することである。と言うのは、その力を通して人類の集団を保護する盾である国家統治の基礎はしっかりと確立されるからである。しばし熟考してみよ、汝らは最も高遠なるわがペンがこの不思議の書簡で宣言したことに気づくであろう。言挙げよ、汝が討議に提起する国政に関するすべての事柄は、彼の栄光ある、高遠なる発言の天より下された言葉の一つの庇護のもとに入る。このように、我は、汝らの心を快活にし、汝らの目に慰めをもたらし、汝らが彼の大業の促進のために民衆の間で立ち上がることを可能にするものを汝らに詳述した。

 おお、わがナビルよ!汝、何事にも悲嘆することなく、むしろ並々ならぬ喜びに歓喜せよ、何となれば我は汝の名を述べ、わが心と顔を汝に向け、この反論の余地のない、厳粛な解説を通して汝と対話した故に。我が被った艱苦、我の耐えた投獄や監禁、我に降りかかった苦しみ、人々が我に対して浴びせた非難について心で熟考せよ。見てみよ、彼らは実に嘆かわしいベールに覆われている。

 対話がこの段階に達した時、聖なる神秘の兆しが現れ、発言の光は消された。全能者、 すべてに称賛される御方であるその御方の述べられたように知恵の人々の上に彼の栄光あらんことを。

 言挙げよ:おお、主、わが神よ、あなたの御名に賛美あれ!人類の中で聖なる発言の天上が動きを与えられた時、知恵の光の輝きがあなたの御名を通して輝きました。その御名により私はあなたに嘆願いたします。あなたの天の確証により私を恩寵深く助け、私があなたの僕らの間であなたの御名を称揚することができますようにと。

 おお、主よ!私はあなたに顔を向け、あなたの種々の祝福の礼服の裾にしっかりとすがり、あなた以外のすべてから離れました。従って、人々の心を虜にし、魂と精神を喜ばせることを布告するために私の舌を緩め給え。そして、私があなたの創造物の間の抑圧者らの勢力によって妨げられることも、また、あなたの領土に住む人たちの間の不信仰者たちの猛襲によって抑えられることもないほどに、あなたの大業に強め給え。私が、あなたの国土中を照らすランプのように、あなたの知識の光が心に輝き、あなたの愛への切望がその輝きによって導かれる人たちのようになし給え。

 誠に、あなたは御心のままになす力を持ち、その御手に創造の王国を握り給う。全能者、全賢者であるあなたの他に神はなし。