『神が顕現なし給う御方』に宛てた書簡

 

これは卑しき下僕より栄光に満ち給う主、以前にも顕わされ、そして今後も顕わされるであろう御方へ書かれた書簡である。誠に彼は最も明らかなる御方、全能なる御方である。

 

主権を持ち給う主、御力の主の御名において。

 

 地と天のすべての住民が敬慕の的としてひれ伏し、すべての人が嘆願するために向かう御方なる彼に誉れあれ。彼こそはその手中にすべての創造物の偉大な王国を握り給う御方であり、

すべては彼の御元に帰るのである。彼こそは御心の召すままに顕示し給う御方であり、彼の「存在せよ」との命令ですべてが存在するに至ったのである。

 これは栄光に満ちた御方、最愛なる御方である『真理』の力により、サ[1]という文字が顕わされ給うであろう御方に宛てた書簡である。それは、全能におわし御自力にて存在し給うあなた以外に神は存在しないこと、あなたは神であり、あなたの他に神はいまさず、万人はあなたを通して生命を与えられることを、常に、我自身を含め全創造物が証言していることを示すためである。 

 あなたの御名に賛美と誉あれ。おお主よ、わが神よ!

  永遠の(いにしえ)から確かに私はあなたのことを認識し、未来永劫に、あなた以外の何者でもなく、専らあなた御自身を通してあなたを認識し続けます。誠にあなたはすべての知識の源であり、全知者におわします。永遠の古から永劫の未来まで、私は栄光に満ち給う全能者であるあなた以外に神はいまさぬことを知る私のあなたに対する理解が限られることについて、あなたの許しを乞い求めます。

 おおわが最愛なる御方よ。私と、あなたの大業を真剣に促進しようとする者らとを容赦し給うよう懇願いたします。誠にあなたは全人類の罪を許し給う御方におわします。そして、あなたの命令により実現された私の啓示の二年目となる今、私は、あなたは最も明らかなる御方であり、全能であり、永遠に変わることなき御方であること、そしてこの地と天にあるすべてのものは何であれ、あなたの御目的を阻むことは出来ず、あなたはすべてを知り給う御方であり、御力と威厳の主であることを証言いたします。

 誠に私どもはあなたの顕現の夜が明ける前にあなたとあなたの御印を信じました。そして、私どもは皆、あなたに得心しました。誠に、私どもはあなたの顕示が成就された後、あなたとあなたの御印を信じ、皆があなたを信じます。誠に、私どもはあなたが顕示された時にあなたとあなたの御印を信じ、あなたの「存在せよ」との命令により万物が創造されたことを証言いたします。

すべての顕示者はあなた御自身の啓示以外のなにものでもなく、私どもは誠にこれら各顕示者と共に出現し、崇敬を持ってあなたの御前にひれ伏しました。おお、私の最愛なる御方よ、あなたは過ぎ去りし時より未来に至るまで私の証人におわします。誠にあなたは御力に満ち給う御方におわし、常に忠実なる御方、全能なる御方に在します。

 天と地の住民を前に、私はあなた御自身を通じてあなたの一体性について証言し、誠にあなたは栄光に満ち給い、最愛なる御方であることを証言いたします。天と地の住民を前に、私はあなた御自身を通じてあなたを認めるに至り、誠にあなたは全能者に在し、すべてにおいて称賛され給う御方であることを証言いたしました。天と地の住民を前に、私はあなた御自身を通じてあなたの御名を賛美するに至り、あなたこそは御力の主に在し、最も明らかなる御方である事を証言いたしました。天と地の住民を前に、私はあなた御自身を通じてあなたの神聖さを讃えるに至り、誠にあなたこそは最も聖別され、最も聖なるものである事を証言いたしました。天と地の住民を前に、私はあなた御自身を通じて、あなたの高潔なることを称え、実にあなたは名状しがたい御方、到達不可能なる御方、果てしなく称揚された御方であることを証言いたしました。天と地の住民を前に、私はあなた御自身を通じてあなたの圧倒的な威厳を激賞し、誠に、唯一あなたのみが御力の主であり、永遠なる御方、日の老いたる者であることを証言いたしました。

あなたは神聖であり賛美され給う御方におわします。あなたの他に神はいまさず、誠に私どもは皆あなたの元へと帰ります。

 アリの同族を殺害した者らについては、彼らが転落した奈落の底の深さに気づく日も遠くないであろう。

 

『神が顕現なし給う御方』宛ての二通目の書簡

 

願わくは初等の学舎[2]において『神が顕わし給うであろう御方』の閃光がこの手紙に光明を投じますように。

 

彼は最も栄光に満ち給う。

 

 彼こそは神であり、全能者であり最愛なる御方である彼以外に神はいまさず。天と地にあるすべてのものとその間にあるあらゆるものは彼のものである。誠に、彼こそは危難の中の御救いに在し、御自力にて存在し給う御方である。

 これは危難の中の救いにおわし、御自力にて存在し給う御方である神により、全能者であり最愛なる御方である神に宛てた手紙である。これにより、これがバヤンとそれに忠誠を誓う者らはあなたへの私からの贈り物以外の何ものでもないということを断言し、あなた以外に神はいまさぬことを躊躇なく信じ、創造と啓示の王国はあなたのものであり、あなたのお力添えなくしては誰も何も達しえぬこと、そして「あなたが立ち上げ給うた者」はあなたの僕、あなたの証言以外の何者でもないことを表明いたします。実に、私はあなたのお許しのもとに、神が顕わし給うであろう御方に次の言葉を告げることを祈願いたします。「後期の復活の日において、もし未だ乳飲み子にすぎないあなたが、その指の一つの合図でバヤンの信者たち全員を払いのけ給うたとしても、誠にあなたはその指示ゆえに称賛され給う。そして、これについて疑いの余地はないが、あなたのご恩寵の証しとして、この大業を受け入れた者らがあなたよりの恩恵に与ることが出来るように19年の猶予を与え給え。あなたは誠に大いなる恩寵の主に在します。あなたは誠にすべての創造物を満たし給い、それぞれを自立させ給う。一方、天と地とその間にある如何なるものも決してあなたを満たし得ることなし。」

誠にあなたは如何なる者にも頼ることなく自ら満ち足らしめ給う御方、全知なる御方におわす。そして誠にあなたはすべてに可能なる御方に在します。

 



[1] 英語訳ではTháと書かれ、これはペルシア語の「Thámarih」(果物)という言葉の最初の文字を綴ったものである。

[2] アブドル・バハは彼の書簡の一つでこう説明しておられる:ある者はこの文言によって惑わされ、この学校というのは無知の子どもを訓練するための物理的な意味の学校と思った。しかし、これはこの偶発的な世界の限界から聖別された精神的な学舎を意味すると。「アグダスの書」でバハオラもまたこのバブの書簡について次のように言及しておられる:

 

 おお、汝、最高のペンよ!諸々の天の創造者、汝の主の御許しにより書簡を譲れ。そして、聖なる一体性の源泉である御方が超越的な唯一性の学舎に向けてその歩を進めたその日を思い起こせ。それにより、正しい意志をもつ者は、全能者、全智者なる汝の主の内奥の神秘のヴェールの背後に隠されているものを、針の目程であれ、知るであろう。

 言挙げよ。まことに、われは、地上に住むすべての心が無思慮に包まれていたとき、内なる意味と解説の学舎に入った。われは、慈悲深き主が啓示されたものを見、彼[バブ]がわれに差し出した贈り物、危急の場の救助者、御自力で存在する御方なる神の句を受け入れ、彼がその書簡中に立証したことに耳を傾けた。そして、誠にわれは証言者である。そして、われはわれ自身の命令で彼の呼びかけに応えたのである。まことにわれは命令者である。

 おおバヤンの人びとよ!われは汝らが長椅子で眠り込んでいるとき神の学び舎に入り、汝らが深い眠りにあったときその書簡を熟読した。唯一真実なる御方、神の正義にかけて。われはそれが顕される前にそれを読んだ、そして汝らはそれにまったく気付いていない、実際、われの知識は、汝らが未だ生まれていない時、その書簡を包含したのである。

 これらの言葉は、神の基準ではなく汝らの尺度に合わせたものである。彼の知識に秘められたことはこのことを立証する。もし、汝らこれを把握する者ならば。また、全能者の舌はこのことを証言する。もし、汝ら理解するものならば。神にかけて誓う。もしわれがヴェールを上げれば、汝らは唖然とするであろう。全能者とその大業とについて無駄な議論をしないよう気をつけよ。なぜなら、見よ、彼は過去と未来を問わず、万物を包含するほどの偉大な啓示を付与されて汝らの間に現れたからである。もし、われが王国の住民の言葉でわが主題を語るならばこのように述べるであろう。「まことに、神は天と地を創造する前に、その学舎を創り給うた。そしてわれは、「存」と「在」二つの文字が結合され、結ばれる前にその学舎に入った。