万国正義院

 

20211230

 

 大陸顧問団会議へ

 

 1.     今年のレズワンで、四半世紀の間にバハイ世界がどのように変容したか、その結果、学び、成長し、人類に奉仕するために必要な、想像もできなかったほどの能力がどれほど得られたかを説明しました。 しかし、この時期の成果がいかに輝かしいものであったとしても、これから起こることとは比べ物になりません。最近始まった新しい一連の計画の終了までに、バハイ共同体は、現在の段階ではまだ垣間見ることのできない能力を獲得している必要があります。 これから数日間の協議では、そのような強化された共同体を実現するために何が必要かを探ることになるでしょう。

 

 2.     バハオラは、「死すべき人間が、全くの無から存在の領域に足を踏み入れた目的は、世界をより良くするために働き、協調と調和の中で共に暮らすためである」と述べておられます。バハオラは、それを可能にする教えを明らかにしました。共同の目的を意識的に追求する社会を築くことは、今の世代だけでなく、これから先の多くの世代のすべきことであり、バハオラの信奉者は、この取り組みにおいて共に働くすべての人々を歓迎します。そのためには、活気に満ちた外向きの共同体を育てる方法を学ぶこと、その共同体が精神的・物質的進歩をもたらす方法を学ぶこと、その進歩の方向性に影響を与える論議に貢献する方法を学ぶことが求められます。これらの努力の領域は、当然ながら、皆さんにとって身近なものでしょう。違う角度から見ると、それぞれに独自の特徴と必要条件があります。 しかし、これらはすべて、人間の魂に潜在するエネルギーを目覚めさせ、社会の向上のために活用する方法を示しています。 これらは、すべて、守護者が信教の持つ「社会を構築する力」と表現したものを放出する手段なのです。 バハオラの大業に内在するこの力は、人類に奉仕し、神の言葉を広めることを学ぶバハイ共同体の新しい取り組みにおいてさえも、見ることができます。 そして、神の啓示に予言された世界社会はもちろんまだ遠いですが、神の教えを社会の現実に適用することを真剣に学んでいる共同体がたくさんあります。 この日の偉大さと自分たちの行動の重要性に気づき、神の教えによって形作られた社会の出現のために努力する魂は、どれほど計り知れない祝福を受けていることでしょう。

 

3.     レズワンに始まった一連の世界的計画は、これから25年間続きます。 それは、バハイ時代の3世紀へと大業の箱舟を運び、2046年のレズワンに終了します。この期間で世界のバハイが達成しなければならない目標はただ一つです。それは、信教が持つ社会構築の力をこれまで以上に大きく放出することです。この全体目標を達成するためには、個々の信者、地方共同体、信教の機構の能力をさらに高めることが必要です。 この計画の3つの不変の主人公はそれぞれ役割を担っており、開発されるべき能力と資質がそれぞれにあります。しかし、各自が単独でその潜在能力を十分に発揮することはできません。 互いに影響を与え合い、変化を続けるダイナミックな関係を強化することによって、その力は結合され、倍加されるからです。 アブドル・バハは、人々が協力と相互扶助の資質を示せば示すほど、「人間社会はより進歩し繁栄する」と説明しておられます。信教において、この原理は個人、機構、共同体の相互関係を際立たせ、形成し、大業に道徳的活力と精神的な健康を与えています。

 

4.     この一連の計画を通じて育てられた熱き魂たちは、「あらゆる病気に対する至上の治療法」であるバハオラの教えをこれまで以上に深く理解し、社会のニーズに適用しようとしています。それらの人々は、個人の福利は社会全体の福利にかかっていると認識し、すべての人の繁栄に尽力しています。党派制や世俗的な権力争いを避ける、誠実な市民です。そして、その代わりに、意見の違いを超え、視点を調和させ、意思決定のために協議を促進することに重点を置きます。信頼、協力、忍耐など、安定した社会秩序を構成する資質や態度を重視します。 合理性と科学は人類の進歩に不可欠なものであるとして、これを支持します。 寛容と理解を唱え、人類が本来持っている一体感を大切にし、すべての人を協力し合える協働者として捉え、従来は敵対していた集団の間でも親近感を持つように努力します。 彼らは物質主義の力がいかに自分たちの周りに働いているかを意識し、世界に存在する多くの不正もしっかりと見ていますが、同時に、和合がもたらす創造の力と人間の利他主義の能力についても同様にはっきりと認識しています。彼らは、真の宗教が、人々の心を変え、不信を克服する力を持っていることを知っています。そして、未来への希望と確信を持って、進歩が起こりうる条件を育成するために努力しています。 彼らは、すべての人の良心の自由を尊重しながら、自分の信念を他の人と自由に共有し、自分の基準を誰かに押し付けることは決してしません。そして、すべての答えを発見したふりはせず、自分たちが何を学び、何をまだ学ぶ必要があるかを明確に知っています。行動と振り返りを交互に繰り返すリズムで努力を続け、挫折しても動じません。このような性質をもつ共同体を構築することを助ける人の数が増えている場所では、人々の社会における存在そして内面的生活を変える大業の力がますます顕著に目に見えるものになってきています。 この計画の中心的な目的を熱心に追求することによって、そのような共同体が数多く出現することを、私たちは確信しています。

 

 

クラスターの動き

 

 5.     信教の社会構築力のより大きな表現には、何よりもまず、世界各地における集団加入の過程のさらなる進歩が必要となります。 バハオラの啓示の光をこれまで以上に拡散させ、彼の信教の根をより深く社会の土壌に広げるという本質的に精神的な取り組みには、測定可能な結果があります。それはつまり、成長のプログラムが開始されたクラスターの数と各クラスターが到達した集中の度合いです。この両方に関して、迅速な進歩のための手段が今、存在しています。最大名の共同体が現在の一連の世界的計画で達成しようと志さねばならない目標は 、世界の全クラスターにおいて集中的な成長のプログラムを立ち上げることです。この手強い目的は、未だかつて目撃されたことが無い規模の活動の拡大と強化を示唆しています。9年計画では、この目標に向かって飛躍的な進歩が達成されなければなりません。

 

6.     その準備段階として、私たちはあなた方に、全国精神行政会と地域バハイ協議会が既存のクラスターの分け方に調整を加えることが役立つかどうかを判断するための援助をお願いします。周知の通り、クラスターとは、計画の活動を管理可能かつ持続可能な方法で促すことができる地域を指しています。過去21年間で、「管理可能な」クラスターのサイズについて、さまざまな文脈や世界のさまざまな地域で多くのことが学ばれてきました。一部の国では、成長の影響により、すでにクラスターの変更を考慮し始めています。多くの場合、この再検討をしても何ら変更はないでしょうが、クラスターが分割されたり小さくなったりするところもあります。クラスターが大きくなる場合もあります。地形によって人口の分布がまばらな地域は、クラスターによる分け方から除外することもできます。もちろん、そのような地域に住む信者達は、彼らの状況に応じて、行動の枠組みの要素をできるだけ多く取り入れるでしょう。

 

7.     発展の連続性に沿ったクラスターの動きは、今後も共同体の拡大と強化の基本的なモデルになります。この進むべき成長の道の特徴、特にその過程で進歩の度合いを示す第1、第2、第3里塚については、私たちの以前のメッセージや自分たちの経験から既に友らによく知られているので、以前に記述したことを繰り返す必要は無いでしょう。1年計画の終わりには、成長のプログラムが6000を超えるクラスターにおいて進行中で、このうち5000に近いクラスターにおいては第2里塚が通過され、1300のクラスターでは信者たちはさらに前進していることを見込んでいます。これらの数は来る9年のうちにかなり上昇しなければなりません。クラスターの分け方に対する調整が各国において決まり次第、計画の間に第1,第2,第3里塚を越えて成長できるクラスターの数の見通しを全国精神行政会と地域協議会と共に立てるようあなた方にお願いします。これらの数については、十分な情報に基づいた予想値に過ぎないということに留意しておくべきで、必要に応じて後に修正することができ、多大な労力を費やす必要はありません。これを踏まえ、これらの査定の結果をノウルーズまでにバハイ世界センターに報告してください。そうすることで、レズワンにおいて9年計画におけるバハイ世界全体の目標を私たちが提示できるようになります。

 

8.     私たちは、信教が今も成長の初期段階にある国や地域があることを認識しています。成長の過程を加速させることについてバハイ世界が学んだことが、これらの地域においても確実に益をもたらすことが急務となります。これまでに明らかになった 1つの重要な学びは、第3里塚を通過したクラスターは、それが存在する地域に対して甚大な価値を持っているということです。あるクラスターの友らが、このような進歩に必要な一連の能力を伸ばし、そして洞察の普及と共同体づくりの取り組みにおける経験共有の手段を開発すると、周囲のクラスターでの拡大と強化の素早い加速が可能になります。これを踏まえて、9年計画の中で、各国、または各地域の少なくとも一つのクラスターで成長の過程がこの集中の度合いに達することが必須です。これは、9年計画の主な目的の一つであり、多くの献身的な魂の集中的な努力を必要とするでしょう。これを実現するにあたり、いくつかの戦略を実施する為に国際布教センターはあなた方と協働する準備ができています。この中で主要なものは、行動の枠組みを熟知し、また数年をかけて相当の時間とエネルギーを大業に捧げる準備ができている国際・国内パイオニアチームを展開するということです。過去の非常に多くの英雄的な魂の足跡をたどり、信教の光が全ての地域に確実に明るく輝くべく立ち上がることのできる信者を励ますことの緊急性を、あなた方は全国精神行政会と地域バハイ協議会に伝えなければなりません。強固さと経験が蓄積されている国、地域、クラスターが、援助を必要としているところへとパイオニアの流れをつくり、またその他の手段による支援を提供することに、私たちは特に期待を寄せています。この援助の流れは、進歩にとって非常に重要となる協調と相互支援の精神の、体系的な行動におけるまたもう一つの現れ方となります。

 

9.     以前の一連の計画、特に最後の5年計画の成果は、ティーチングにおける大幅な前進なしには実現できなかったでしょう。この仕事の重要な側面は、精神的なテーマについての会話に従事する能力です。これは、2015年のあなた方の大会へのメッセージで探求された能力であり、その中でインスティチュートのコースへの参加と実践的な経験の獲得によって、その能力がどのように発展するかを説明しました。草の根で展開する活動のパターンは、受容性のある魂 ―― それは時には家族全員または仲間同士の集団ですが ―― が、信教のビジョンとバハオラという人物への関心を呼び覚ます意義ある会話に参加できるさまざまな場面をつくることは明らかです。時間の経過とともに、そのような魂の多くは、特に奉仕を通じて、地域社会の生活に参加する自信を得るにつれ、自分自身をバハイ共同体の一員として見るようになります。もちろん、共同体は、強弱を問わず、人が維持したいと望むすべての程度の関係を歓迎します。しかし、バハオラを神の顕示者として認識し、バハイ共同体のメンバーに特有の特権と責任を受け入れることは、バハイの活動に定期的に参加することやバハイ信教の原則に対する支持を表明することとは全く異なる、人の精神的発達における唯一無二の瞬間です。これまでの経験によれば、地域での共同体づくりの取り組みによって創出された環境により、この一歩を踏み出したいと願う人は誰でも比較的簡単にそうすることができます。これらの取り組みが行われているところではどこでも、信教の扉が広く開かれていることを友らが心に留め、その敷居に立っている人々に励ましを与えることが重要です。そして、そのような取り組みがしばらくの期間を通して十分に確立されている地域では、活気に満ちた拡大する活動のパターンは家族、友人のグループ、さらには複数の家族の集団さえもが大業に加わる準備ができているという状態に自然につながる可能性があるということを多くの信者が発見しています。というのも、集団としてのアイデンティティの感覚を共有する人々の間で、共同体に加入する可能性について率直かつ包括的に話し合うことができるところでは、魂はもっと簡単に共にこの一歩を踏み出すための勇気を感じることができるようになるからです。バハイの機構、特に地方精神行政会は、そのような展開が可能となるように意識をもち、あらゆる障害を確実に取り除く必要があります。

 

10.   私たちはあなた方とあなた方の補佐たちに、信者がどこに住んでいても、周囲で効果的にティーチングを実施する方法を定期的に振り返り、神の御国の確証を引き付けるティーチングへの情熱が彼らの心の中に湧きあがるよう援助することをお願いします。信仰の恵みを与えられた魂は、親戚、友人、クラスメイト、同僚、そしてそれまで出会うことのなかった人々との会話を通してこの賜物を共有したいという自然な願望をもっており、どこでも、そしていつでも聴く耳を探し求めています。さまざまな場面や状況がさまざまな方法に役立ちます。友らは、自分がいる場所で何が最も効果的であるかについての継続的な学びの過程に専念すべきです。

 

 

最先進クラスターから学ぶ

 

11.    6年前、私たちはあなた方に、友らが成長の連続体における第3里塚を通過したクラスターの特徴を記述しました。ここまで至ったということは、特定の近隣地区や村に集中的な活動が行われていることを示唆していますが、クラスター全体に住む一般の信者が一致協力した努力をしていることも示唆しています。つまり、共同体づくりの事業への全員参加の、高まりつつある精神を示唆しているのです。実践において、これは、クラスターのどこに住んでいても自分の境遇の現実に計画の行動の枠組みを創造的かつ知的に適用しているかなりの数のバハイの動員を意味します。それは、家族や個人の信者が共に働き、意識して自らを拡大する中核の一員と見なすという決断を必要とします。このような友らのグループは、職場や学びの場、地域の学校やその他の住民が集まる場所を通して作られた、自分が属するネットワークに関わったり、共に奉仕しようと立ち上がる人を同伴したりして、活動への参加の輪を広げることに着手しています。これらの努力には、多大な価値があります。クラスターに、集中的な活動が盛んな中心地がいくつかあっても、クラスターの残りの部分で行われている努力が依然として進行中の全ての活動の大部分を占めるかもしれません。また、これに関して、私たちは、いくつかのクラスターで、信教に受容性を示しているものの、クラスター全域に分散している特定の集団に対し、系統的に接触するために取られている手段も認識しています。これは、特殊な形態の共同体作りの取り組みとして見られ、大きな可能性を示し続けるものです。あらゆる形での計画への参加が増えるにつれ、友らが互いの経験から学び、お互いにティーチングの喜びの火を灯す機会も多く生まれています。

 

12.   当然、受容性のある近隣地区と村において取り組んできた努力は近年、特に注目の的となっています。このような場所の住民が大勢でバハイ活動に参加し始めると、それに必然的に伴う複雑さに対処するために、調整をさらに配慮しなければなりません。各集中的活動の中心地では、家族のグループの間で協力体制が起こり、活動の輪を近くの多くの家庭にも広げることを念頭に自分たちの間で共同体づくりの活動を組織します。友人同士の形式ばらないネットワークが、進行中の事業に励ましと支援を提供します。このような場所での日常生活の特性は、礼拝と奉仕が一度に多くの人々を受け入れる大切な活動であるという文化の出現に適応しています。場合によってはキャンプや祭りにも及ぶ、気分を高揚させ、準備の整った共同体の集いがより頻繁に行われ、このような機会には音楽や歌が目立った特徴になっています。実に、このような場において、最初から、共同体の発展に不可欠の要素である芸術は全体として、喜びを生み出し、和合の絆を強め、知識を普及し、理解を強化し、そして一般社会の人々に大業の原則を紹介するための重要な手段として際立っています。そして当然、外向きであることが確固とした焦点であり続けています。すなわち、活発な活動のパターンの成果を、信教についてまだ馴染みのない魂と頻繁に共有する方法を見つけることです。

 

13.   このすべての中で私たちは、特定の励みになる現象を観察しました。その初期の兆候については、あなた方の2015年の大会へのメッセージの中で、新しい最前線を示すものとして描写しました。大勢の人をどのように受け入れるかについて学ぶことは第3里塚を通過したどのクラスターの特徴でもありますが、特定の地域の人口のかなりの割合が共同体づくりの活動に参加している時点に近づくにつれ、友らの焦点は必然的に広がり始めます。これは、クラスター内の特定の居住区、またはそのようないくつかの地域、または単一の村だけに当てはまる現実かもしれません。クラスターの他の部分は、まだ同じ現実を共有していないかもしれません。しかし、そのような場所では、草の根で働いている友らの考えが、周辺に住むすべての人の進歩と幸福でますます占められるようになります。バハイ機構は、ある世代のすべての子どもやジュニアユースの精神的教育に対する責任をより強く感じています。その子どもとジュニアユースのほとんどまたはすべてが、すでに共同体活動に従事しているかもしれません。地方精神行政会は、地域の当局者や指導者との関係を強化し、正式な協力協定を結ぶことさえあります。また、ジュニアユース、ユース、女性、家族、そして周りのニーズに応えている人々の集団から起こる社会的行動のイニシアチブを倍増することに、より一層の注意が払われています。活動のレベルと多様性の程度から、顧問補佐が一つの村や近隣地区に奉仕する多数のアシスタントを任命することが必要となります。各アシスタントは、必要に応じて助言や支援を提供し、進行中のプロセスに拍車をかけながら、一つかそれ以上の活動方針をフォローするかもしれません。

 

14.   計画の活動がこのような程度にまで普及したところでは、今や住民は自らの発展過程の舵を取る能力が大幅に向上しており、信教の機構や機関も自らの責任について拡大されたビジョンを持っています。もちろん、これらの責任には、継続的に能力を向上させ、イニシアチブを取る人を支援するための堅実なシステムを整備することが依然として含まれます。しかし、共同体の前進は、以前にも増して、地方の機構と機関がその環境で働いている社会的勢力を意識し、共同体の多くの事業の高潔性を守るために行動することにかかっています。その間、バハイ共同体と周りの社会との関係には深い変化が起こっています。その正式な行政構造と非公式の協働体制に代表されるように、バハイ共同体は、それ自身、社会で非常に目立つ主役となっており、重要な責任を担い、精神的かつ物質的進歩について幅広い、集団での学びの過程を強化する準備ができています。同時に、一般社会がバハイ共同体生活の多くの側面を受け入れ、その和合の精神を吸収するにつれ、そこから生まれた力学は、様々な集団がバハオラの人類一体性のビジョンに感化され、組み合わされた動きを通して団結することを可能にします。現在までに、バハイ共同体生活のパターンがここまで普及した場所の数はささやかですが、増加の傾向にあります。そこでは、これまで見られたものとは全く異なる、信教の社会構築の力の放出が目撃されます。

 

15.   当然、この規模でのバハイ活動の普及は全てのところで見込まれるわけではありません。あるクラスターやその一部分の状態、ある人口の特徴、つまり状況の現実から生じる差異を正しく理解する必要があります。したがって、信教の社会構築の力がどのように表現されるのかが環境によって異なります。しかし、バハイ共同体生活がある地域に住んでいる人たちをどの程度受け入れているかにかかわらず、ましてやあるクラスターの成長プログラムの集中度やある近隣地区や村の活動水準にもかかわらず、草の根で働いている友らが直面している課題は、どこでも本質的に同じです。友らは、自らの現実を読み取り、目下の可能性と要件に照らして、次の周期や一連の周期に、追求するに適切な目標は何か、と問うべきです。あなた方とあなた方の補佐たちは、この質問を提起し、適切な戦略が特定されることを保証するのに、理想的な立場にいます。同じ道において一歩進んだ共同体は、次に追求すべき目標について貴重な洞察を提供できるため、同様のクラスターの友らの経験から多くのことを学ぶことができます。自分の前に何があるのかを熟考する時、友らは、全ての共同体には手が届く目標があり、すべての目標には達成の道があることが難なく見えるでしょう。この道の先に、片手に人類の営みの手綱をもち、もう片方の手で皆に急げ、急げと招いておられるバハオラご自身が見えないでしょうか。

 

 

社会変革に貢献する

 

16.   バハオラの啓示は、人類の内的生活と社会環境の両方の変容に関わっています。 ショーギ・エフェンディの代理による手紙には、魂が「精神的に成長し、神の光を完全に反映する」啓示を通して輝くことができる「雰囲気」を社会環境がどのように提供するかが記されています。大業の社会構築の力がクラスターで発揮されていることの明確な兆候は、信教の教えに触発された、増え続ける住民の一団が、 彼らが属する、より広い地域社会の精神的性格と社会状況を改善するために努力していることです。バハイ達による貢献は、奉仕のための能力開発に焦点を当てていることで際立っています。それは、その地に住む人々が自分たちの発展における主人公になる能力を持っているという信念に基づいたアプローチです。

 

17.   クラスターにおける地域づくり活動の集中度が増すにつれて、そこにいる友らは必然的に、人々の精神的、物質的進歩を妨げている社会的、経済的、文化的な障壁をより意識するようになります。教育の支援が不足している子どもやジュニアユース、早婚に関連する伝統的な習慣からくる女子への圧力、不慣れな医療制度を利用するために助けを必要とする家庭、基本的な必需品の不足によって苦労している村、異なる集団間の敵意の継承から生じる長年の偏見 ――。拡大と強化の分野におけるバハイ共同体の努力が、上述の、また他の多くの状況に接触するとき、状況が許す限り、その現実へ対応するように引き寄せられるのです。このような状況を考えると、クラスター内では、拡大と強化、社会活動、一般的に広まっている論議への貢献は、社会の草の根で行われる一つの統合された外向きの努力の側面であることが明らかになります。これらの努力はすべて、行動のための共通の枠組みに従って追求され、このことが何よりも全体の活動パターンに一貫性をもたらします。

 

18.   草の根の社会活動の初期段階は、クラスターにおいて、利用可能な人材が増え、より広範な仕事のための能力が発達するにつれて見られるようになります。村は、社会活動の取り組みを生み出し、維持するための肥沃な土壌であることが証明されていますが、都市部でも、学校、市民団体、政府機関などと連携し、社会環境に適した活動やプロジェクトを遂行することにその地に住む友らは成功しています。社会活動は、環境、農業、健康、芸術、そして特に教育など、さまざまな分野で行われます。9年計画の期間中、特に、具体的なインスティチュート・コースの学習がこの分野での活動を刺激していくにつれ、人々の社会的、経済的発展を促進するための正式及び略式の取り組みが急増すると、私たちは期待しています。これらの地域社会に根ざした取り組みの中には、その活動を維持するために基本的な行政体制が必要となるものもあります。状況が好ましいところでは、地方精神行政会は、始まったばかりの新しい取り組みを養う最善の方法、また有望な努力を育成する最善の方法を学ぶよう奨励される必要があります。場合によっては、ある特定の分野での試みに関連したニーズが、バハイに発想を得た組織の設立の根拠となることもあり、私たちは、今後の計画中にそのような組織がより多く出現することを期待しています。全国精神行政会では、自分たちの共同体の草の根で何が学ばれているかを知る方法を見つけ、得られた経験を分析しなければならないでしょう。場所によっては、社会活動を追跡するための専門機関の設立が必要となります。バハイ世界を見渡すと、バハイ国際開発機構の奨励と支援によって、この分野の努力にすでに多くの勢いが生み出されていることを、私たちはうれしく思っています。

 

19.   社会活動に従事する能力と密接な関係にあるのが、社会的論議に貢献する能力です。根本的に、これは簡潔に言えば、人々の生活に影響を与える問題についての会話に参加し、バハイの原則とバハイの経験に基づいた視点を提供する能力です。このように考えると、これは多くのバハイがほぼ毎日、例えば学業や仕事の中で実践する機会があり、インスティチュートのコースに参加することで培われる能力です。より正式な表れとしては、バハイ国際共同体や各国の外務局の仕事で重要となります。しかし、信教の社会構築の力を草の根で発揮するという点では、この能力は、拡大と強化の活動を通じて住民とより密接な関係を持つことにより、その地域で蔓延している社会問題や、それを克服しようとする人々の願望に対する意識が高まるにつれ、より求められるようになります。地域づくりに参加する人が増えれば増えるほど、社会の進歩の障害となる問題や、交流する人々の心や精神に重くのしかかる問題について、バハイ共同体が統一した組織として、見解を提供する必要性も増します。これは、特に地方精神行政会にとって重要な意味を持ちます。この計画の活動がある程度浸透しているところでは、行政会は道徳的な洞察の源としてより広く認識されるようになります。やがて、社会的論議に貢献する努力がより系統化され、バハイたちは、周囲の人々が論議に建設的に参加し、合意を見出すのを助けることに熟達するようになります。地域社会のリーダーや権威ある人物と信教の視点を共有する機会が模索され、様々なグループや利害関係者の代表者が協議を通して共通の視点に到達するのを支援する空間が作られます。私たちは、バハオラの啓示とバハイ共同体の経験から得た洞察を、地域レベルの差し迫った社会問題にどのように生かすことができるかを学ぶために、既に取られたステップをうれしく思っています。この点に関しては、9年計画でさらに多くのことが学ばれるでしょう。

 

20.   強調したいのは、歴史的にも現在においても、社会活動や社会の一般的な論議に参加する努力は、成長という文脈だけでなく、個々のバハイが、自分の利用可能な方法で社会の進歩に貢献しようと努力した結果として生まれたということです。世界をより良くするために働きなさいというバハオラの呼びかけに対する個人的応答として、信者は様々な職業を選択し、同じ考えを持つグループや組織の活動を支援する機会を模索してきたのです。さまざまな社会問題に対応するために、大小のプロジェクトが立ち上げられています。 バハイに触発された数多くの組織が、さまざまな目的のために個人の集まりによって設立され、特定の論議に注意を払うための専門機関が設立されています。これらの努力は、その規模にかかわらず、世界中のバハイ共同体の草の根の活動を導いている原則と洞察を活用し、また地方や国の精神行政会の賢明な助言から恩恵を受けています。 私たちは、祝福された美の献身的な信奉者たちが、困惑し、ひどく錯乱した世界の苦難に応えて、これらの多様で調和のとれた信仰を表現するのを見て、喜びを感じています。

 

 

教育事業とトレーニング・インスティチュート

 

21.   バハイの精神的および社会的変革の概念にとって、教育の重要性はいくら高く評価してもしすぎることはありませんバハオラは、「『教育者』という神の名より放射される光について考えてみよ。この光の痕跡はすべてのものの中に存在し、あらゆる存在の改善はこの光によるものである」と、述べておられます。共同体づくりの作業における教育の重要性は明白であり、社会的行動の分野では、教育の提供は世界の大部分におけるバハイの代表的な貢献であります。バハイ世界によって創出された、教育を提供するための構造や機関の中で傑出しているのは、言うまでもなく、トレーニング・インスティチュートです。確かに、世界中でこれほどの熟達度で運営されている国および地域のトレーニング・インスティチュートのネットワークは、過去の一連の世界計画の最高の成果の一つに数えられます。ますます多くの個人がインスティチュート・プロセスからの恩恵を受けられるようにすることにより、共同体内における奉仕のための能力を築くことは、引き続き今回の一連の計画の中心的な特徴となるでしょう。チューターやアニメーター、または子どもクラスの教師として奉仕できる何十万もの人々に代表される、すでに現れてきている共同体開発の能力は、歴史的な重要性を持つ資源です。

 

22.   私たちが最初にトレーニング・インスティチュートの概念を導入した時、それは拡大と強化の任務を遂行する人材を育成する必要性という文脈における概念でした。新たな一連の計画の始まりというこの時に、皆さんにはより広い視野で見ることを勧めます。ますます、インスティチュート・コースへの参加は、より広い共同体生活にさらに深く関わっていくために神の友らを準備してくれます。そして、それは、彼らが自らの共同体を発展させるプロセスだけでなく、社会の進歩にも貢献することを可能にする知識、洞察、手腕を与えます。要するに、インスティチュートは、信教が持つ社会構築の力を放つための強力な手段なのです。この目的を支えるためのカリキュラム教材を開発する作業は長期的な取り組みですが、既存の教材はすでに幅広いイニシアチブの能力を構築することを目的としています。さらに、それらは5歳からジュニアユースの年齢、そして成人以降も、滞りなく一貫した教育経験を提供し、草の根で展開する活動のパターンに直接対応するものです。これに関連して、私たちは、世界の異なる地域の友らが、様々な社会的・文化的背景の中で、共同体発展の側面について生み出している豊富な洞察を目にして喜んでいます。もしこれらの洞察とこれから生まれてくる洞察がより広範にバハイ共同体に利益をもたらすものとなるならば、教材の準備と改良の仕組みを拡大することが必要になるでしょう。これを念頭に置いて、私たちは来たる数年間の作業を導くアプローチをまもなく提示します。

 

23.   教育プロセスの3段階の各段階を提供するためのインスティチュートの能力向上に関して、私たちは、その実行のシステムの拡張に加え、教育経験そのものの質の向上にますます注意が向けられていることをうれしく思います。そこでの重要な必要条件は、インスティチュートの仕事に貢献している全員が教育内容−−その目的、構造、教育原理、方法論、中心概念、相互連結−−についての理解を次第に深められるようにすることです。多くのインスティチュートの理事会は、この点において、私たちが2015年のあなた方の大会に宛てたメッセージの中に説明されている協働グループに支えられています。場所によっては、個別のチームが子どもクラス、ジュニアユース・グループ、スタディ・サークルにそれぞれ焦点を当て始め、それぞれの有効性に寄与する要因を特定し、それぞれの奉仕の道に携わる友らがさらに自らの能力を高めるのを援助する方法を見つけています。大抵、一地域での学びが、隣接するクラスターや集中的な活動の拠点内のより多くの友らに届くことを最初に見届けるのは、そこの大陸顧問補佐のメンバーとそのアシスタントたちです。インスティチュートの活動の推進に豊かな経験を持つ人たちがリソース・パーソンとして仕え、発展の初期段階にあるインスティチュートの前進を支援するのに役立っていることが証明されました。しかし、一般的には、近隣諸国や地域の姉妹機関で得られた多くの重要な洞察に各インスティチュートが精通するよう保証しているのは大陸顧問です。大陸顧問は、ますます正式な研修という手段を通じて、最も経験豊富な機関が学んだ教訓をより広く共有できるように、インスティチュートを様々な規模のグループに編成する体制を整えてきました。これらの体制はすべて、次の計画で強化されなくてはなりません。ジュニアユース精神性強化プログラムに関する学びの普及のための拠点が運営されている場所では、学びの拠点と関連インスティチュートの間の協力が非常に実り多いことがすでに証明されており、その強化がなされるべきです。彼らの共通の目標の追求とクラスターの前進を見たいという共通の願望は、協力と相互支援の精神が繁栄する理想的な状態を生み出します。インスティチュート・プロセスの有効性に寄与する要因について現在蓄積されている知識は膨大です。私たちは国際布教センターがこれまでの学びを整理し、あなた方が利用できるようにしてくれることを期待しています。

 

24.   上記に説明されていることは、絶えず洗練を繰り返す状態にある教育システムです。これには、多くの個人がそのさらなる発展のために支援の手を貸すことが必要です。それはまた、インスティチュート、そしてより全般的にはバハイの機構が事前に計画を立て、共同体の教育事業の支援においてかなりの能力を身につけた個人が奉仕を持続でき、彼らの生活事情が変わっても、他の有意義な方法でインスティチュートの活動に関わり続けることができるようにすることを必要とします。インスティチュートのプロセスの有効性を正しく認識することにより、バハオラの信者の一人一人、特にバハイユースが何らかの形でその前進に貢献したいという願望を感じるでしょう。インスティチュートは、若者が持つ可能性を発揮させることが、その神聖な責任であることを承知しています。私たちは今、バハイユースにインスティチュートの将来の発展をまさに同じ観点から見ることを求めます。インスティチュートの機能をより高いレベルに上げるための9年間の共同体全体の取り組みの先頭で、ユースの幅広い動きで基準が設定されるのを見ることを私たちは期待しています。彼らは、学校や大学、職場、家庭、または社交の場で、あらゆる機会を捉えてますます多くの魂がインスティチュートのプログラムから恩恵を受けるように奨励するべきです。ユースの中には、ある期間、あるいは何年か続けて、特に自分より若い世代への教育提供に奉仕できる人もいるでしょう。多くのユースにとって、インスティチュートの活動を支援することは、自らの教育を通して、また彼らがこの世における天職で生計を立てることを求める時、常に生活の中に存在する側面となるでしょう。しかし、誰にとっても、それは大切なコミットメントに他ならないはずです。

 

25.   世界の多くの地域で、個人や家族がインスティチュート・プロセスに参加することの自然な結果は、あらゆる形態の教育の重要性に対する意識の高まりです。子どもクラスの先生を務める友らは、教えている子どもたちが広範囲に及ぶ教育によって成長することに強い関心を持ちます。また、チューターやアニメーターとして活躍する友らも、成人期を迎えた少女や少年たちが、インスティチュートが提供するコースに限らず、あらゆる種類の教育にアクセスしてその恩恵を受けることができるようにと、当然のことながら関心を寄せています。例えば、若い人たちが見習いとして働くことや、大学で勉強することを奨励できるでしょう。私たちは、多くの共同体で、大勢の人々がインスティチュートの活動に参加することで、住民の間で文化のこの側面が徐々に再形成されていることに驚かされました。信教の機構は、このように意識が高まるにつれて、若者の中に生まれる崇高な願望、すなわち、生涯にわたって社会に有意義な奉仕を可能にするための教育や訓練を受けたいという願望を実現させる責任を負う必要があります。地域社会、ひいては国家が世代を超えて長期的に発展していくためには、集団的な社会発展の責任を担うであろう人々への投資努力の度合いによって大きく左右されます。

 

26.   バハイの原則に基づいた共同体にとって、教育の中心性に関する探索は、さらに所見を述べずしては不十分でしょう。ショーギ・エフェンディは、「バハオラの驚異的な啓示の重要性をより十分に理解する」ための「絶え間ない努力」の重要性を強く訴えています。生命を与える啓示の水と神の言葉の無尽蔵の意味に、限りない数の魂を系統的に触れさせるための手段として、トレーニング・インスティチュートに匹敵するものはありません。しかし、信教とその教えに対する理解を深めるための友らの努力は、もちろん、インスティチュート・プロセスへの参加に限られたものではありません。実際、インスティチュートの有効性を示す一つの強力な指標は、インスティチュート教材に取り組む人々の中に、個人的にだけでなく、グループで、そしてインスティチュートが設ける公式の場であれ、私的な場であれ、バハオラの大業についての学習を続けたいという渇望が育まれていることです。バハオラの啓示そのものの勉強に限らず、この教えがあらゆる人間活動の分野について示唆することは、非常に重要です。若い信者たちが、人類の進歩に関連する課題についてバハイの視点をよりよく知るための教育の一例として、「地球的繁栄研究所」(Institute for Studies in Global Prosperity)が提供するセミナーへの参加が挙げられます。バハオラの啓示の海の広大さを考えると、それを深く探究することは、奉仕の道を歩もうとするすべての魂にとって終生のつとめであることは明らかでしょう。

 

27.   世界の様々な地域で社会の進歩にバハイ信教が貢献していることがより明らかになるにつれ、バハイ共同体は、その提唱する原則を説明し、人類が直面している問題への適用性を行動で示すことをますます求められるようになるでしょう。共同体の知的生活が花開き、活発になればなるほど、この要請に応える能力は高まります。バハオラの信奉者たちは、行為の世界における精神的、物質的進歩への献身に見合うほどの知的厳密さと思考の明瞭さを、思想の世界で提供する必要があります。

 

 

あらゆるレベルにおける行政能力の向上

 

28.   80年前、守護者の代理によって書かれた手紙の中で、バハイの行政は「将来、社会生活と共同体生活の法則となるものの最初の形成物」であると説明されました。 形成期の2世紀が始まった今、バハイの行政の形はかなり発展してきており、その継続的な発展は、信教の社会構築の力を放出するために不可欠なものとなります。

 

29.   草の根レベルでの信教運営は、もちろん地方精神行政会の発展と密接にかかわっています。ショーギ・エフェンディは、これらの初期段階にある「正義院」を「バハイ社会の主要な腱であり、その行政機構の究極の基盤である」と表現し、その成立の重要性を強調しています。1995年、私たちは、新しく結成されるものも含め、すべての地方行政会の選挙を他の時期ではなく、レズワンの初日に行うことを義務付ける慣習を復活させました。これは、選挙過程は地元以外の信者も手伝えますが、行政会の選出と運営維持の一義的な責任はその地域のバハイにあるからです。地元のバハイが行政活動を担う準備ができていることに、多くのことが依存します。近年、ある地域に住む個人や家族の間で、教えに基づいた行動パターンが確立されるにつれて、バハイのアイデンティティーが徐々に強くなっていく様子が見られます。 このように、共同体は、地方行政会の設立が可能になる頃には、地域づくりの取り組みに関連して、あるレベルの能力を獲得していることが多いのです。その時期が近づくにつれ ―― そして、それは過度に遅らせてはなりませんが ―― バハイの行政に関連する共同体生活の正式な側面に対する理解を深める努力がなされなければなりません。このような環境の中で誕生した地方行政会は、活気ある地域社会を維持するのに役立つ活動を奨励し、強化する責任を十分に自覚していることでしょう。しかし、その一方で、さまざまな責任を果たすための熟練も必要であり、顧問補佐とそのアシスタントによる援助が極めて重要になります。2010年の顧問団大会へのメッセージの中で、私たちは、このような行政会の発展の道筋を説明し、その機能において注意を払う必要のある様々な側面について言及しました。例えば、地方基金を管理し、発展させる能力、やがて社会貢献活動を援助し、地方自治体や市民社会の機関と交流する能力などが挙げられます。このような行政会に支えられている共同体にもたらされる利益については詳しく言及するまでもないでしょう。

 

30.   全国精神行政会や地域バハイ協議会とのやりとりの中で、特にこれまであまり重視されてこなかった地域では、地方精神行政会の設立やその運営強化に目を向けていただくようお願いします。 これにより、地方行政会の設立が年々急増することが期待されます。 国によっては、地方部において、各地域の境界を定めるための既存の取り決めが適切であるかどうかを検討する必要があります。

 

31.   ひとつ見えてきた興味深い洞察は、地精会の地位と指導力が共同体において認識されている度合いは、信者たちが選挙過程の神聖さをどれだけ深く認識しているか、そして、権力に左右されたり、世俗的な考え方に影響されたりすることから完全に解放された雰囲気の中で選挙に参加する義務があることをどれだけ深く認識しているかに関連している、ということです。バハイ選挙の根底にある精神的な原則について共同体が抱く意識が高まると、機構の一員として奉仕するように招集されることの意味について新しい観念が生じ、個人、共同体、地方行政会とその機関が互いにどのように関係しているかについての理解が深まります。共同体において、地方精神行政会の設立とその目的についての会話を促し、その会話を毎年維持するために意識的な努力がなされた場合、選挙された行政会の強さと共同体の生活の活力が互いに強化されます。

 

32.   この相互効果は、この2年間で、特に私たちが地方精神行政会の2段階の選挙過程の採用を承認した地域で顕著に見られました。この選挙方法はアブドル・バハがテヘランの精神行政会に与えられた指示に由来しています。この2年間、8カ国にわたる22ヶ所の地方精神行政会がこの方法で選出されるようになりました。全国精神行政会の選出と多くの点で似ているこの方法では、地方を小分けして、それぞれの地区から一人以上の代議員が選出され、そして、それらの代議員が地方精神行政会のメンバーを選出します。ある地方に住むバハイの人数が多くなり、その複雑さに対応できる共同体の能力が高まるにつれ、2段階の選挙過程を導入する根拠がそれだけ強まります。従って、今回の計画では、時期的に適当だと判断する場合、都会でも地方でも、より多くの地域でこの地方精神行政会の選出方法を許可する見込みです。

 

33.   地方精神行政会とは、その管轄内での共同体作りをどのように進めるのが最善であるかを学ぶことに強い関心を持つものであり、そのため、クラスター内の活動を調整している友らと定期的に協議します。その地域内に集中的な活動が行われている地区における発展を注意深く見守り、特に、そこに現れて成長のプロセスを活発化させるチームに援助の手を差し伸べます。一般的に、活動が集中的になるにつれ、その地域、あるいは、その地域の一部において、さまざまな調整が必要になればなるほど、地方精神行政会の取り組む役割が顕著になります。例えば、家庭訪問キャンペーンを手配すること、祈りの会を実施している家族に同伴すること、共に活動できる信者たちのグループづくりを促すことなどを含みます。バハイ活動に多くの人々が受け入れられ、地方精神行政会の任務が複雑になり、様々な責任が増えている地域では、行政会は、書記の仕事を支えるためにスタッフ付きの事務局を必要とすることがあり、やがて、適切な地方ハジラトウルクーズの必要性が高まります。

 

34.   それぞれの地方精神行政会は、共同体の発展を育成するために、より大きな責任を担うようになるにつれ、地方と全国レベルの機構は、地方精神行政会を支援する努力において、より系統的にならなければなりません。私たちは、この責任を計画的な方法で取り組んでいる例を見て、うれしく思っています。例えば、全国精神行政会、あるいは地域協議会は、地方精神行政会の書記や他の役員たちと定期的に会って、具体的な活動の展開について協議しています。

 

35.   地域協議会の行政能力が向上し、一度に多くのクラスターに適切な援助を提供できるようになると、地域全体の発展の加速化に繋がります。2015年の大陸顧問の大会に宛てたメッセージでは、地域協議会の設立が必要でない小さな国々では、クラスターの発展を支援する正式な全国レベルの組織がやがて必要になると述べました。「全国成長委員会」と呼ばれるこの組織がまだ設立されていない国々では、それを任命するための手順について、全国精神行政会と協議するようあなた方にお願いします。全国成長委員会は3人、5人、または7人のメンバーから構成されます。地域協議会の経験から得られたこの任務についての洞察を参考にしながら、全国精神行政会は、この委員会にクラスターの発展を促進するために必要な権限を与える必要があります。全国成長委員会の任務は、地域布教委員会(ATC)の任命とその計画実施を奨励すること、国内パイオニアの派遣の手配、ティーチング・プロジェクトの支援、基本となる資料の配布などが含まれます。この委員会は、同じ全国精神行政会の傘下にあるトレーニング・インスティチュートと、その国を担当している顧問補佐と密接に協働できることから利益を得、また担当の大陸顧問にも直接連絡を取ることができます。当然、全国精神行政会は、この委員会の活動を継続的に把握し、指導、支援、励ましを与えたいと思うでしょうが、一方、成長を促進することだけに専念する組織を設立することによって、全国精神行政会は、他の重要な事柄にもっと注意を払うことができるようになるはずです。地域協議会が設立されていないが、いずれ設立される見込みのある国々では、この時点で全国成長委員会が任命されるベきです。

 

36.   計画を真剣に追求することで放出される精神的なエネルギーは、高まると同時に人類の成熟期に達することを妨げる対抗勢力による抵抗を受けます。このような勢力に直面するにあたって、地方レベルで実施されている様々な戦略の活力を維持し、強化する必要があります。この重大な責任は[普及と保護の]二つの顧問補佐団に特に関係しています。補佐たちの数多い、非常に難度の高い任務は、彼らを草の根レベルの状況と密接に結びつけ、共同体の精神に影響を与える可能性のあるものに常に注意を向けさせます。異なる文化や社会環境を通して、補佐たちは、様々な課題に直面している友らを支援しなければなりません。例えば、従来は対立していた集団が共通の目標に向けた努力によって調和の達成を援助すること;受け継がれた、人類の青年期に抱いた習慣と態度を捨て、あらゆる種類の偏見を克服する術を学ぶこと;物事を冷笑的に見たり粗探しをしたりする傾向に陥らないように注意し、逆に熱心で建設的な見通しを保つこと;男女平等を生活において実践すること;個人の率先性を発揮することによって不活発や無関心といった態度をなくすこと;個人的な好みよりも集団的な行動計画に対する支持を優先すること;現代技術の潜在的に衰弱を引き起こしうる影響力に屈服することなく、その力を活用すること;世俗的な利益よりも信教を他の人と分かち合える甘美さと人類に奉仕することの喜びを重んじること;消費主義という麻薬を拒むこと;物質主義のイデオロギーとそれを強引に推進する世界観から目を逸らし、神の掟と原則という輝く灯台に視線をしっかり据えること――などの課題があります。これらや他の多くのことは、人類の歴史の中に確実に激動となる年月を乗り切るために、忠実な集団が果たすべき挑戦的な任務となります。集団加入のプロセスを見事に推進した補佐たちは、いつ、どこで、そのような課題に直面しても、それを乗り越えるための力量を持たなければなりません。補佐たちがその模範の力と良き助言の明確さを通して、友らが信仰を深め、確信を増し、奉仕の生活に献身できるように援助し、安息の場所なる共同体づくりの活動を進めるにあたって同伴できますように――そしてそれは、争いで傷つき、苦しんでいる人類が避難所を見出す場所です。

 

37.   前回の一連の計画では、信教の最も差し迫ったニーズに焦点を維持する共同体の能力が、その最も重要な強みのひとつとして浮上しました。しかし、この焦点の感覚は、多くの活動方針に沿う必要があり、そのすべてが競合することなく前進しなければなりません。これには、ビジョンの拡大、共存する必須事項の微妙な差異を表す理解、柔軟性の向上、および機構間の提携の強化が必要です。私たちは信教の資源が有限であり、個人は多くの時間を要求されることに気づいています。しかし、計画が所与の場所で展開され、奉仕する意欲のある人々の数が増大するにつれて、豊かで活気のあるバハイ共同体生活のさまざまな側面が段階的に進歩を遂げ、信教の社会構築力が輝きを放つのです。

 

 

歴史的な使命

 

38.   私たちは、これらのページを通して、バハイ共同体の現在の能力は、一貫した行動の枠組みを順守することによって達成した規律と組み合わされ、その精神的および物質的な資源が、広範囲に及ぶ厳しい試練に備えて、共同体を準備してきたということを皆さんの心に印象付けることができたことを願っています。間もなく開始される計画 ―― その範囲と重要性において一世代に及ぶ、25年間に渡る神聖な事業における最初の主要な取り組み ―― は、10年聖戦計画当初、守護者がバハイ世界に求められたものを彷彿とさせる要求を、個々の信者、共同体、および機構に課しています。全能の神の恵みによって、友らが今この時、召喚されている英雄の高みに到達することに成功するなら、歴史は、形成期の第1世紀の年代記を飾る荘厳なる行為を称えるものに劣らぬ、燦然と輝く言葉で、彼らの行動に必ずや敬意を示すことでしょう。

 

39.   私たちはあなた方と全国精神行政会に対し、この集団的事業の性質について友らに知らせる努力を払うにあたっては常に、歴史的視点が十分に視野に入れられるであろうと堅く信じております。今日の文明は、その物質的力において卓越はしているものの、欠陥があります。判決は、「最高のペン」によって出されています ――「汝ら、我は人々が所有したものを巻き上げ、その代わりに新しい秩序を繰り広げたことを知らんや」。守護者の言葉によると、聖なる文明の確立は、「バハイ信教の主要な使命」です。それは、世界が大いに必要としている、最も基本的な資質の上に築かれるべきものです。すなわち、それは、和合、信頼性、相互支援、提携、同胞愛、無私無欲、真理へのコミットメント、責任感、学ぶことへの渇望、すべてを包含する心の愛です。

 

40.   私たちは、人類がその主の愛に照らされているのを見るのをどれほど待ち望んでいることでしょう。また、主の賛美があらゆる口からもれるのを聞くのをどれほど待ち望んでいることでしょう。あなた方は、私たちの願いの熱烈さを知っているがゆえに、私たちが最も聖なる敷居に頭を置く時、そしてあなた方と、主の貴重な信教を大切にするすべての人々を、その言語に絶する恩寵のさらに完璧な経路になし給うようバハオラに懇願する時、その感情がいかなるものか、ご存知でしょう。

 

[署名:万国正義院]