万国正義院

 

201371

 

世界中で開催予定の114のユース大会に参加する皆さんへ

 

親愛なる友らよ

 

1

崇高なる御方バブが25歳という若さで、その革命的なメッセージを世界に伝えるために立ち上がられた時、彼の教えを受け入れ、広めた人たちの多くが若者でした。彼らの一部は、バブご自身よりも若かったほどです。彼らの英雄的行為は、「夜明けを告げる人々」という本に、まばゆいばかりの輝かしさで記録され、不滅です。それは、これから何世紀もの間、人類の歴史を明るく照らすでしょう。このようにして、ユースという世代が、世界を再生させるために投げかけられたその聖なる推進力に刺激されて、人類の生き方を変革するプロセスの最新の段階に貢献する機会をつかみ取るという形が始まったのです。それは、バブの時代から現在まで、一度も途絶えることのなかったパターンです。

 

2

皆さんの精神的な先祖による、生涯かけての努力と犠牲は、様々な地域に(バハイ)信教を確立させ、目的地球規模の共同体の出現を早めるのに大いに貢献しました。皆さんの前にある仕事は、彼らのものと同じではありませんが、皆さんに託された責任の重大さはそれに劣るものではありません。世界に広く分布したこの共同体が取り組んでいる、バハオラの啓示についてより適切な理解を得、啓示に収められている原則を適用しようという、過去何十年にわたる、世界中を包み込む活動は、経験を通して洗練され、行動の効果的な枠組みを作り上げました。このようにしっかりと確立された方法とアプローチを知っている皆さんは幸いです。皆さんの多くはすでに、その実践に粘り強く努めることによって、この聖なる教えが有する、社会建設の力の徴を自分で見ているでしょう。あなたが参加しているこの大会で、皆さんは、バハオラの呼び掛けに応え、その力が放たれるのを援助したいと願う若者なら誰もがなしうる貢献ということについて考えるよう勧められます。その助けとして、あなた方が探究すべきテーマをいくつか特定していますが、その最初のテーマは、今、皆さんが生きているユースという時代についてです。

 

3

世界中で100を超えるユース大会に、同じ目標の下に、多くの共通点をもった何万人もの若者が参集します。皆さんの置かれている実情は、様々に異なるでしょうが、建設的な変化をもたらしたいという望みと、有意義な奉仕のための能力は、共に、ユースという世代を特徴づけるもので、人種や国籍によって限定されるものではなく、また、物質的な豊かさに左右されるものでもありません。皆さんが共有する、この輝かしいユースという時期は、万人が経験するものです。しかし、その時期は短く、若者はいろいろな社会的情勢にもまれます。ですから、アブドル・バハの言葉を借りるならば、「人生の果実を収穫した」人々の中に数えられるよう努めることが、どんなに重要なことかがお分りでしょう。

 

4

この言葉を念頭に置くと、すでに多くの皆さんが、共同体作りの活動を行ったり、あるいはそれらの活動を組織したり、調整、ないしは管理したりすることによって、奉仕に従事していることは、万国正義院の大いに喜びとするところです。これらすべての活動で、皆さんは、一層多くの責任を背負っています。決して驚くことではありませんが、ジュニアユース、そして子供たちの道徳的・精神的成長を助け、共に奉仕するという能力を養い、真の交友関係を育むという分野で、最も経験を積みつつあるのは、あなた方の年齢層です。皆さんは、これらの子供やジュニアユースが通り抜けることになる世界について、そこにある落とし穴や、またそれが提供する機会に気づいており、したがって、精神的強化と準備の重要性をよく理解しています。バハオラが人類の内面生活と外的状態の両方を変革するために出現されたことを十分に意識し、皆さんは、自分よりも年若い人たちが人格を磨き、地域社会の安寧のために責任を担う準備をするよう援助しています。彼らが思春期に入ると、皆さんは、彼らの表現力強化、および彼らの中にしっかりした道徳感が根付くように援助します。そのような活動を、「言葉ではなく行動をもって汝らの飾りとなせ」というバハオラの言葉に注意を向けながら実施するによって、皆さん自身の目的意識はより明確になっています。

 

5

奉仕の道を歩むとき、どのような活動をするにしても、信念と不屈の精神が必要です。この意味では、他の人と共に歩むことは、とても役に立ちます。愛情ある親睦、互いの励まし、進んで一緒に学ぼうとすること、これらはみな、同じ目的のために真心こめて努力する若者のグループにみられる自然な傾向で、それらはまた、社会の構成要素を結び付ける、基本的な関係を特徴づけるものでもあります。これを前提条件として、万国正義院は、皆さんが、大会の他の参加者たちとの交わりを通して築いた絆が長続きすることを期待します。まことに、この集会が終わってからもずっと、これらの交友関係と共通の使命が、あなた方の歩みを確かなものとなしますように。

 

6

皆が共同して行う行動に秘められた可能性は、共同体作りの活動に特に明らかです。この共同体作りのプロセスは、世界中で、集中的な活動の中心となっている数多くのクラスターや近隣地域や村落で勢いを増してきています。それらの場では、しばしばユースが活動の最先端にいます。それはバハイのユースだけでなく、バハイたちが行っている活動に良い効果を見出し、その根底にある和合と精神的変革のビジョンを理解する、バハイたちと同じような考えをもつ若者たちです。そのような所では、バハオラの啓示を受容性のある人々と共有し、そのメッセージが今日の世界にどのような意味を持つかについて探る必要性が痛感されています。社会の大部分は、消極性や無関心、あるいは、もっと悪いことには、自分や他人に害となるような行動を助長しています。それとはまったく対照的に、これらの若者は、精神的により豊かになる共同体生活のパターンを作り上げ、維持していく能力を住民のなかに強化しているのです。

 

7

多くの人が、皆さんの活力と理想を称賛していますが、一般社会には、これらの活動の真の意義についてそれほど知られてはいません。しかし、皆さんは、人類の一体性を反映する地球文明をやがて産み出す強大な、変革のプロセスにおける自分の役割を知っています。また、自分自身と他の人々のなかに育てている知的および精神的な傾向は持続し、結婚や家庭、勉学や仕事、さらには自分がどこに住むべきかなどの重要な意志決定に影響を及ぼすということをよく知っています。このように広範囲な見方を意識することは、物ごとの本質を歪めている鏡を打ち壊します−その鏡は、日々の試練や困難や挫折や誤解を克服不可能と見せてしまうのです。各人の精神的成長に共通の葛藤において、進歩に必要な意思の力は、自分のエネルギーがより高遠な目標に向けられる時、もっと容易に呼び起こされます。そしてそれは、その目標が一致している共同体に属すると、なおさら容易になります。

 

8

これら思いのすべては、他の人々を包み込み、常に拡大していく会話のきっかけとなるものです。その会話は、これらの大会の間にさらに広がり、そしてその後も続きます。その間、皆さんは、他の多くの人たち(若者)を熱心な話し合いに巻き込み、心を高揚させ、これからの可能性に知性を目覚めさせることでしょう。皆さんが持ち寄る経験を活用することは、話し合いをより実りあるものとするでしょう。この絶好の機会に、我々の心は皆さんと共にあります。そして各大会が終了する度に、次に何が起こるかに心待ちにしています。それぞれのユース大会に対し、我々は、全能なる御方が、その参加者たちに限りない御恵みの分け前を与え給うよう、懇願します。知っての通り、聖なる援助は、魂を奮い立たせるバハオラの呼びかけに応えて、人類への奉仕に立ち上がるすべての者に約束されています。

 

[署名:万国正義院]