万国正義院

 

2016年 レズワン

 

世界中のバハイの友へ

 

親愛なる友ら

 

1. 祝祭の中の王の到来と共に、次期地球規模計画のための準備期間は終了しました。私たちは今、勇気と決意と資源を新たにして、次の5年間へ全力で取り組むよう、神の友らを召喚します。

 

2. バハオラの忠実な従者の一団は、準備が整っています。この数ヶ月の間に世界中で招集された機構会議は、この重大な事業を開始する熱意を次から次へと知らせてきました。大陸顧問団大会宛のメッセージに収められた指令は、すでに断固たる行動計画に移されています。何十年にもわたる英雄的な尽力により共同体が形成され、成長を促進するための、実践で証明された能力がある程度獲得され、共同体は、この時期のために強化されました。特に過去二十年間では、長く待ちわびた能力が著しく向上しました。

 

3. この期間中に、進化し続ける行動の枠組みを取り入れることにより、友らは、欠くことのできない能力を段々に育み、精錬しました。これにより、彼らはまず簡単な奉仕活動に立ちあがり、次第に、より複雑な行動パターンへと移っていきました。そして、さらに複雑な能力の開発が求められました。こうして、何千ものクラスターにおいて、人材開発と共同体建設の系統的なプロセスが開始されました。そのうち多くのクラスターは、成長過程の遥か先を歩みました。成長の焦点は、個人、共同体、または信教の機構のどれかひとつに限定されたわけではありません。「新世界秩序」の進化におけるこれら三つの切り離すことの出来ない参加者は、「聖なる計画」の展開を通して放たれた精神的な力により刺激を受けています。その進化の徴は、次のような事柄にますますと明らかになっています。すなわち、数えきれないほど多くの信者が、バハオラの生涯について共有し、彼の啓示や比類なき聖約の意味合いについて話す時の自信を身につけたこと;その結果、バハオラの大業に引き付けられ、人々を統合させるバハオラのビジョンの実現化に貢献する魂の部隊がますますと増えていること;人格の変革と社会的生存の形成を可能にするプロセスに関する自分たちの経験を、共同体の草の根レベルで雄弁に語る能力をバハイやその友らが身につけたこと;以前よりも多くの土着住民が、バハイの機構やその機関のメンバーとして、自分たちの共同体の業務を司っていること;信教の基金へ確実かつ寛大に、犠牲的な献金をしていること−−これは、信教発展の継続には欠かせません;共同体づくりの活動を支えるための個人的率先性と集団的行動が、これまで以上に、頻繁に取られていること;おびただしい数の無我の魂が、青年期の真っ盛りに、特に自分たちよりも若い世代の精神的教育を施すことにより、この活動に多大な活力を与えていること;定期的な礼拝の集まりを通して、共同体の礼拝の姿勢が強化されていること; すべてのレベルにおいて、バハイ行政機構の能力が向上していること;機構と機関と個人が、プロセスの見地から物事を捉え、自分たちの住む環境の現実を読み取り、資源を見極め、その根拠に則って計画を立てる姿勢ができていること;学習と協議と行動と振り返りという力学が自然な学びの姿勢を育み、それが今では広く浸透していること;社会的行動を通して、「教え」を実行に移すことの意味がますますと理解されていること;社会で一般に行われている談話にバハイの観点を提供する機会がますますと追及され、捉えられていること;地球規模の共同体で展開される活動が、大業に内在する社会建設の力を顕現することにより、聖なる文明の出現を速めているという意識が高まっていること;内面的変革を育み、和合の輪を広げ、奉仕の分野で他の人々と協働し、人々が自分たちの精神的・社会的・経済的発展に主導権を握るよう助け、また、これらすべての活動を通して、世の改善をもたらすことこそが、宗教の真の目的を表わすものであるという認識が友らの間でますますと高まっていること−−以上です。

 

4. バハイ共同体の発展の全体像を把握するための単一の尺度というものはありませんが、それは、世界中で成長のためのプログラムが確立されたクラスターの数でかなり推定できるでしょう。我々は、「アブハの美」により授けられた恵みへの感謝を持って、そのクラスターの数が5000を超えたことを発表いたします。このように広大な基礎を築くことは、現在、バハイ世界が直面している課題に取りかかるための前提条件でした。その課題とは、成長のプロセスが開始されたすべてのクラスターで、このプロセスを強化し、共同体生活のパターンを豊かにする活動をさらに広げていくことです。これに求められる継続的な努力は、容易なものではありません。しかし、それがもたらす結果は、非常に意義あるものになるだけでなく、新時代を画する可能性をも有しています。小さな歩みでも、規則的かつ迅速であれば、最終的には長い距離を進むことができます。各クラスターが、最初の期間−−たとえば二つの200周年記念(注)の最初が来るまでの6周期の間−−に遂げるべき進歩に集中していれば、5年が経過するまでには、友らの目標達成は射程内となるでしょう。各周期には、迅速に過ぎ去っていく、前進のための機会が付与されています。それは、再び訪れることのない、貴重な可能性です。(注:201710月バハオラの生誕200周年記念と201910月バブの生誕200周年記念)

 

5. 一般社会では、悲しいことに、魂の不安な状態がますますと深刻化し、その症状は倍増し、悪化しています。世の人々が、真の治療薬を持たないがために苦しみ、発作的に、一つの空頼みから別の空頼みへと移りゆく時、あなた方は、人々の心を永遠なる神の言葉に結びつけるためのツールを共同体として洗練させています。これは、なんと対照的でしょう。固定観念および対立的利害関係という不協和音が激化する中で、あなた方は、和合の避難所である共同体を建設するために、人々を団結させることに集中しています。これは、なんと対照的でしょう。世界に存在する偏見や敵対感を悲観してはなりません。いや、それどころか、それらを、あなたの周りにいる魂たちが、治癒の妙薬をどれほど緊急に必要としているかの証として捉えるべきです。そしてその妙薬を差し出すことができるのは、あなた方だけなのです。

 

6. 新計画は一連の5年計画の最後を成すものです。それが完了する時、「聖なる計画」の展開の新たな段階が幕を開け、バハイ時代の第3世紀に向けてバハオラの共同体を前進させます。すべての国の神の友らが、これからの数年間に秘められた可能性の真価を認識できますように。それは、これから来る、さらに壮大な課題に取り組むための厳しい準備期間です。新計画の規模は広範囲に及ぶため、あらゆる個人が、いかにささやかな貢献度であろうとも、この事業を支援することを可能にします。諸々の世界の最愛なる御方を敬慕する、貴重な協同者である皆さんにお願いします。「聖なる計画」が次の不可欠な段階に進めるよう、これまでに学んだすべてのこと、また、神がお与えになった全ての能力と技量の全てを適用することに、努力を惜しんではなりません。天の援助を求めるあなた方の熱烈な祈りに加え、我々は、この全てを包含する大業のために働く全ての人に代わって、聖廟で祈っております。

 

 

[署名:万国正義院]