国 際 布 教 セ ン タ ー

世界センター

 

20011126

 

すべての大陸顧問へ

 

親愛なる同志たち

 

五年計画開始から早や半年が過ぎた。ここで、この計画の構想と見通しを具体化するなかで持ち上がった現実的な課題の幾つかを振り返ってみよう。この短い期間に五大陸で大陸顧問たちと全精会が経験したことを見てみると、クラスター・レベルでのインスティチュートの発展、成長のための戦略、クラスター内の行政的機関の計画作りに一つのことが明らかである。われわれはそのことを、学びのプロセスの一部として皆と分かち合いたい。また、場合によっては、最近、万国正義院が世界中の全精会に出された五年計画についての指導を引用することになるが、これはわれわれの理解を助けてくれる。

 

クラスター分けのプロセス

2001年のレズワン前後に世界中で実施された機構間合同会議で、多くの全国共同体は自分たちの国を地理的なクラスターに分割し、それぞれのクラスターの発展度に基づいてランク付けをした。すでに130カ国以上の国でこの作業が完成した。このプロセスに沿って全国、地域計画が大きく進んだ。

 

期待通りに、多くの場合、大都市とその周辺で、通常、一つのLSAがあるところに一つのクラスターが作られた。これらのクラスターの幾つかは100万都市である。そのような都市型のクラスターでの成長プログラムを効果的にするため、万国正義院は、一つの市を小さなユニットに分けるべきか質問したある全精会に次のような助言をされた。

 

  LSAは、地理的に大きいところでは、信者が互いに接近して住んでいる地域を一つの地区としてまとめて構わない。混乱を避けるため、これらの区画はセクターといったような新しい用語で呼び、他と区別するとよい。精神行政会がこれらのセクターの成長に他のクラスターで用いられた方法と同じような、組織的アプローチを奨励するのを妨げるものはない。

 

国内のクラスターのランク付けでは、その共同体が成長を促進し、維持する能力があるか

どうかに焦点をおくべきである。クラスターの発展段階を認定するうえで鍵となる要素は、その地でインスティチュート・プロセスがきちんと進んでいるかである。これまでに分かった重要な点は、クラスターへのランク付けはその地域にレッテルを張り付けることにあるのではなく、むしろ、クラスターの継続的成長に最も適切な戦略を機構が考えつくようにするためにあるということ。万国正義院はある全精会に説明しておられる。

 

  「クラスター」は、とても役に立つものではあるが、あくまでも便宜上のものであり、それは友らが、取り組みやすい規模で信教の成長について考え、共同体の草の根に近い部分で計画を立て、実施できるようにするためのものである。

 

インスティチュートの発展と成長のための戦略

計画つくりの始めの頃には、世界中で、成長のための集中プログラムを打ち上げるほどの段階に発達したバハイ共同体をもつクラスターはほとんどないということは明らかだった。トレーニング・インスティチュートによって人材が徐々に開発されてきたにもかかわらず、多くの場合、最初の幾つかのコースを越えて進むことができなかった。

 

200119日付け万国正義院のメッセージには「インスティチュートは自分達の共同体に集団加入のプロセスに奉仕する人材を絶え間なく放出せねばならない」とある。したがって、インスティチュート・プロセスの進展はクラスターの成長を一段階づつあげるうえで主要な戦略となるのである。多くの人がインスティチュート・コースに入るだけでなく、更に上のコースに進む人の数が増えなければならない。また、インスティチュート・プロセスと組織的成長を結びつけるため、国内のより発展したクラスターで、もっと多くのファシリテーターを訓練し、上級コースを終了する人の数を増やす努力をすべきである。この戦略は熱意を生み出し「維持可能な成長の前提条件」を理解した、有能な信者たちのグループを作り出す。

 

過去数ヶ月間、進化したクラスター内での成長の戦略では、次のような手段に集中した。

 

 インスティチュート・キャンペーン : 人材開発のプロセスを推し進め、成長のための集中プログラムを打ち上げることができるようなクラスターをもっとたくさん作るために、国際布教センターは何人かの大陸顧問に対し、選ばれたクラスターでインスティチュート・キャンペーンを促進するよう奨励した。これらのキャンペーンの目的は、インスティチュートの一連のコースの幾つかを終わり、できればファシリテーターとして奉仕している信者たちが残りのコースを早急に完了し、連続する全てのコースのファシリテーターとなる能力を開発できるようにするものである。

 

 活動の数を増やす : しっかりした共同体にインスティチュート・プロセスを強化することによって、どんどん大きくなる人材の蓄えがピラミッドのような形に膨らんでいく。クラスター内の機構の励ましによって、それらの大いにやる気のある友らがイニシアチブをとってスタディ・サークル、祈りの会、子供クラスを実施するようになる。大規模な拡大と強化にとって不可避の手段であるこれら行動計画の数がゆっくりと増加することで、容易で、発展する勢いのある前進がもたらされる。

 

 リフレクション・ミィーティング : これらの行動計画の数を増加させる効果的な手段は、クラスター・レベルで行うリフレクション・ミィーティングである。この集まりで機構はインスティチュート・プロセスに関わっている多くの信者とクラスター内の強みや達成について話し合う。彼らはまた、自分達の計画で次にどのようなことを、どれだけすべきかについても協議する。個人の約束や、地区布教委員会、またはLSAによって要請された集団の活動を反映した、簡単で、短期の計画が作られる。これらの計画は活動日程としてカレンダーに書き込まれ、34ヶ月間の計画の骨組みができる。

 

そのようなリフレクション・ミィーティングの結果、クラスターの計画は、以前よく見られたような、共同体の最低限のニーズに答えるという形のものではなく、自分たちがもっている人材にもとづくものとなった。このような形で共同体は、信者の小さな輪を超えた地域全域に、たとえば子供クラスのような奉仕を捧げることができる。

 

クラスター内の行政的管理

クラスター・レベルでの各種活動の調整は誰が行うのかという質問について、通常はそのクラスターの発展の度合いや、どのような活動をするのかによって対処が異なってくる。たとえば:

 

   少数の孤立した信者やグループの信者がいるところでは、ほとんどの計画作りは地域や全国レベルの機構やその委員会によって実施される。

   クラスターの成長が進むと、数人の活発な信者によるタスク・フォースが必要な業務をこなすであろう。

   同様に、地域インスティチュート・コーディネーターは活動の調整を助けることができる。

   ある段階まで発展すると、クラスター内の活動はもっと複雑になるため、クラスター・レベルの活動を活気付け、調整するために地区布教委員会を設置すると効果的である。

   地方行政会がしっかり機能している国では、クラスター内の地精会の代表で作った調整委員会がこの任にあたるのが適切である。

 

着実な拡大と組織的な成長

全国共同体は、インスティチュート・プロセスの進展や、19日のメッセージに述べられている三つの核活動の数を増やすことは、それ自体は成長の強化を示すものではないということに注意すべきである。最終的に、これらの努力は新しい信者の数が着実に、意味のある増加をもたらすものになる違いない。万国正義院が成長の組織的プログラムで示されているように。

 

   プログラムの核には、人材開発のしっかりしたプロセスを伴う、健全で着実な拡大のプロセスが敷かれているべきである。布教の努力の中には個人によって行われる活動や、機構によって促進されるキャンペーンの両方が含まれなければならない。

 

この拡大を達成させるため、個々の信者や機構はティーチングに対するアプローチを工夫するとき、新しい機会に敏感であるべきである。多くの場合、ティーチング・キャンペーンでは大勢の、関心のある人にインスティチュート・コース参加を招待し、続いて、インスティチュートをティーチング手段そのものとすることに集中する。時には、芸術がすばらしい効果をもたらす。その他、信者の家族へのティーチングや、いなかのクラスターの多くでは、ジュニア・ユースへのティーチングに一層の注意が向けられている。

 

ここで、過去数ヶ月に受け取った報告に基づいた、われわれの最終的な見解を皆さんと分かち合いたい。ある国の幾つかのクラスターに焦点を絞り、上に述べたような戦略を実践するためにその地の信者といっしょになって働いてきた大陸顧問は、様々な状況下で成長のプロセスを推し進めることについて多くを学んだ。よりしっかりしたクラスターに優先的に注意を向けることは、成長のための集中プログラムを一層早急に実施する可能性を大にすることでもある。

 

われわれは、実践の場での経験に則って、あなた方と対話を続けるのを楽しみにしている。また、あなた方の努力に聖なる確証のあらんことを聖なる廟で祈っている。

 

バハイの愛をこめて

 

国際布教センター